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クレマチスの育て方|基本からワンステップ上のテクニックまで

 

クレマチスは、美しい花と豊富な品種で人気のあるガーデニング植物

クレマチスは、美しい花と豊富な品種で人気のあるガーデニング植物です。その魅力は、多彩な花色や形、そして育てる楽しさにあります。この記事ではクレマチスの育て方について詳しく解説します。初めて育て方を学ぶ初心者の方はもちろん、さらに花を綺麗に咲かせたいという方にもおすすめです。

クレマチスの基本情報と魅力

クレマチスとは?

クレマチスは、キンポウゲ科に属す多年生のつる性植物です。「花の女王」とも称され、その華やかな花姿が庭やベランダを彩ります。種類は多岐にわたり、世界中で約300の原種が確認されています。ちなみに日本にも原種が存在しており、ハンショウヅルやカザグルマなどが挙げられます。花の色もさまざまで、紫、青、赤、白、ピンクなど、豊富なカラーバリエーションが魅力の一つです。

クレマチスの花は、春から秋にかけて開花し、季節に応じた異なる楽しみ方ができます。特に春の新芽から咲き誇る花は、非常に鮮やかで目を引く存在です。また、花の大きさや形にもバリエーションがあり、一重咲き、八重咲き、大輪、小輪といった様々な種類があります。そのため、自分の好みに合わせた品種選びが楽しめるのも、クレマチスの大きな魅力です。

基本的には日当たりが良く、風通しの良い場所を好みますが、一部の品種は半日陰でも元気に育つため、植える場所を選びません。また、クレマチスはつる性植物なので、支柱やフェンスに絡ませて立体的なガーデニングを楽しむことができます。

一方で、クレマチスは品種によって剪定方法が異なるため、苗を購入する際はその手間や難易度を考えて選ぶと良いでしょう。

タイプ別の剪定方法はこちら

四季咲きと一季咲き

クレマチスは、その開花習性により大きく「四季咲き」と「一季咲き」の2つのタイプに分けられます。

四季咲きのクレマチスは、春から秋にかけて何度も花を咲かせる特性を持っています。花が長期間楽しめるため、庭を華やかに彩り続けたい方には最適です。代表的な品種としては、「テクセンシス系」や「ジャックマニー系」などがあり、これらは比較的育てやすく、初心者にも人気があります。

一季咲きのクレマチスは、年に一度、春または初夏に一斉に花を咲かせるタイプです。このタイプの特徴は、短期間に大量の花を楽しめる点です。開花時期が限定されているため、その瞬間の美しさは格別で、庭全体が一気に華やかになる様子は圧巻です。代表的な品種には、「オセアニア系」の「カートマニージョー」があります。

人気の品種紹介

ジャックマニー系

ジャックマニー系

この品種は四季咲きのクレマチスです。非常に丈夫で、病気に強く、初心者でも簡単に育てることができます。花の色は紫や青、赤など多彩で、夏から秋にかけて長い間美しい花を楽しむことができます。剪定も簡単で、適切な時期に切り戻すことで毎年しっかりと花を咲かせてくれます。

モンタナ系

モンタナ系

モンタナ系は一季咲きで早春に花を咲かせる品種で、特に寒冷地に適しています。花は白やピンクの淡い色合いで、香りがあるものも多く存在します。成長が早く、フェンスやトレリスに絡ませると見事な景観を作り出します。剪定の必要が少なく、手間がかからないため初心者にぴったりです。

プリンセス・ダイアナ(テクセンシス系)

プリンセス・ダイアナ(テクセンシス系)

ピンク色のベル型の花が特徴で、非常にエレガントな印象を与えます。花期も長く、切り花としても楽しめます。プリンセス・ダイアナは四季咲き性の品種で、適切な管理を行うことで年に数回の開花を期待できます。特に、剪定を適切に行うことで、次々と新しい花を咲かせることができます。

テッセン

テッセン

テッセンは人気の高い品種で、日本原産のクレマチスです。白い花びらと中心の紫色のコントラストが美しく、和風庭園にもよく合います。

白万重
白万重(しろまんえ)は八重咲きの白い花が特徴で、花弁が重なり合う姿が非常に豪華でエレガントです。咲き始めは淡黄緑色で、開花すると純白の花弁が現れて両者のコントラストが美しいアクセントとなっています。育てやすさも大きな魅力の一つです。

初心者におすすめの品種は?

育てやすさ、花の美しさ、そして管理の手軽さから、「テクセンシス系」「モンタナ系」「ジャックマニー系」がおすすめです。
また、「ビチセラ」も育てやすく初心者の方におすすめです。

ビチセラ

ビチセラ

ビチセラは病害虫に強く、夏の暑さにも耐えるため、管理が比較的簡単です。花の色は多様で、特に深い紫や赤が人気です。剪定も容易で、毎年の剪定で再び美しい花を楽しむことができます。

常緑性のクレマチス

アーマンディ系

クレマチスは一般的に落葉性の品種が多いですが、一年中葉を保つ常緑性のクレマチスも存在します。代表的な常緑性のクレマチスには、アーマンディ系やフォステリー系があります。これらの品種は耐寒性が比較的高く、冬の寒さにも耐えることができます。常緑性のクレマチスは冬の間も庭に緑を提供し、景観を保つために非常に人気があります。

クレマチスの育て方の基本

クレマチスの良い苗

クレマチスは一般的に真夏を除けば年中植え付けが可能ですが、春と秋が特に適した季節です。苗選びの際は、葉や茎、根の状態をチェックしましょう。葉が鮮やかな緑色で、斑点や枯れた部分がないこと、茎はしっかりとして折れやすくないものが良いでしょう。根が白くて太いものは特に良い苗と言えます。病気や害虫、根腐れの痕跡がないかも同時に確認しておきましょう。

クレマチスは種からも育てることができますが、苗づくりは難易度が高いため苗から育てることをおすすめします。
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年生苗や開花予定苗などある程度大きくなった苗を選ぶと良いでしょう。

適した土と鉢の選び方

クレマチスは根が非常に繊細です。水はけが良く、かつ保水性もある土で育てましょう。市販の培養土を使用する場合は、バーミキュライトやパーライトを混ぜて通気性を向上させると良いでしょう。また、酸性土壌を嫌うため、pH5.5~6.5になるよう苦土石灰や土壌pHバランス材※を使用して土壌を調整しておきます。

※土壌pHバランス材は「自然暮らし」の土壌改良材セット商品に含まれています。

クレマチスは根が深く張る植物なので、深さが30cm以上の鉢が適しています。鉢は通気性が良い素焼きの鉢か、軽くて移動しやすいプラスチック鉢でも問題ありません。鉢底には必ず排水用の穴を設け、鉢底石や軽石を敷いて排水性を確保します。これにより、根腐れのリスクを低減させることができます。

植え付けの方法

地植え

植え付けの方法 地植え

・クレマチスは日当たりの良い場所を好みますが、根元は直射日光を避けるためにマルチングをするか、低木やグランドカバーを植えると良いでしょう。
・植え付ける場所を決めたら、苦土石灰などで土壌pHを調整して元肥を混ぜ込んでおきます。
・植え付けの際は、苗の根元から12節を地中に埋める、深植えになるように調整します。
・支柱やトレリスを使ってクレマチスを誘引することも忘れずに行いましょう。支柱を設置する際は植え付けと同時に行うことで、根を傷つけるリスクを減らすことができます。

鉢植え

植え付けの方法 鉢植え

・使いまわしの培養土を使用する場合は、前作の根などを取り除き、苦土石灰などで土壌pHを調整して元肥を混ぜ込んでおきます。
・鉢もしくはプランターの8分目まで土を入れます。
・植え付け時に、苗が根鉢になっている場合は根が傷つかないように注意しながら軽くほぐし、苗を鉢に植え付けます。植え付けの深さは、苗の根元から12節を地中に埋める、深植えになるように調整します。
・支柱やトレリスを土に刺し、クレマチスがしっかりとつるを巻き付けられるように準備しておきます。
・最後にたっぷりと水をやり、根がしっかりと土に馴染むまで土を乾かさないように注意します。
鉢植えで育てるクレマチスは移動がしやすいので、季節や天候に応じて最適な場所に置くと良いでしょう。

クレマチスの植え替え

クレマチスは成長がある程度早く、根詰まりしやすい植物ですが、植え替えがあまり好きではない植物になります。そのため鉢植えの場合、23年ごとに植え替えを行うと良いでしょう。植え替えの適期は、休眠期である冬から早春にかけて(23月頃)です。

まず、鉢からクレマチスを取り出します。根が鉢にびっしりと詰まっている場合は、根を軽くほぐして新しい土が入りやすいようにします。また、古い土や腐った根を取り除きます。クレマチスの根は弱いので、あまり根を切らない方が良いでしょう。次に、新しい鉢やプランターに新鮮な培養土を入れ、クレマチスを植え付けます。植え付けの深さは、苗の根元から12節を地中に植える、深植えになるように調整します。

植え替え後は、しっかりと水をやり、土が乾かないように管理します。ただし、過湿には注意が必要です。また、植え替え直後は根がまだ新しい環境に馴染んでいないため、直射日光や強風を避けた場所に置くと良いでしょう。

クレマチスは植え替えを嫌う植物ですが、定期的に植え替えを行うことで、健康に成長し続けるための基盤を整えることができます。植え替えは少し手間がかかりますが、その分クレマチスは美しい花を咲かせてくれるでしょう。

 

クレマチスの誘引方法と適した支柱

クレマチスはツル性の植物で、ツルが上に自然に登ることができるため、鉢植えでも地植えでも適切に誘引し支柱を使うことで美しく育てることが可能です。

クレマチスの誘引方法と適した支柱

誘引とは?
誘引とは、植物のツルや枝を意図した方向に導く作業のことを指します。

クレマチスの場合は新しいツルがどんどん伸びるため、定期的にツルの位置を調整する必要があります。ツルが伸び始めたら、支柱にそって優しく巻き付けます。このとき、ツルが折れたり傷ついたりしないよう、慎重に扱うことが重要です。また、ツル同士が絡まり過ぎないように、適度な間隔を保ちながら誘引します。

支柱に固定する際は、柔らかい麻紐や園芸テープがおすすめです。ツルが成長する際の圧力を分散させ、ダメージを防ぎます。固定する際は、ツルが自然に巻きつく方向に合わせて、無理のない形で結びます。特に成長期には、週に一度程度のペースでチェックし、新しいツルが支柱に沿って成長するよう誘引を続けます。

支柱の選び方
クレマチスは大型になる品種も多いため、しっかりとした支柱が必要です。木製や金属製の支柱が一般的で、風や重さに耐える強度があるものを選びましょう。品種によって適切な高さが異なりますが一般的には、1.5メートルから2メートル程度の支柱が適しています。

クレマチスの日常の手入れと管理

クレマチスの水やり方法

鉢植えの水やりのコツ

クレマチスは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。鉢植えの場合は底から水が流れ出るまでしっかりと水を与え、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。土の配合や、鉢が置かれている場所、鉢の素材などでも水やり頻度は変わる為、以下目安は参考としてください。

1121015日に1回ペース 休眠期間中に根を枯らさないために少量の水やりをしましょう。
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423日に1回ペース 休眠が明けて活動開始する時期ですが、天候や温度によっては動きが鈍いので様子を見ながら水やりをしましょう。
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1013日に1回ペース 夏場は高温で乾きやすい場合、朝晩の涼しい時間帯に2回与えても良いでしょう。梅雨時期は土が乾ききらない場合があるので土の様子を見ながら水やりをしましょう。

地植えの水やりのコツ

地植えの場合は自然の降雨に任せることができますが、乾燥期には追加の水やりが必要です。水やりの頻度は季節や気候により異なりますが、目安としては週に12回が一般的です。

11230日に1回ペース 休眠期間中に根を枯らさないために少量の水やりをしましょう。
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47日に1回ペース 休眠が明けて活動開始する時期ですが、天候や温度によっては動きが鈍いので様子を見ながら水やりをしましょう。
5
83日に1回ペース 夏場は朝晩の2回与えても良いでしょう。梅雨時期は土が乾ききらない場合があるので土の様子を見ながら水やりをしましょう。
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107日に1回ペース 最高気温が30℃を切り朝晩涼しくなるので、土の乾燥スピードも緩やかになります。

雨の日が続く場合や湿度が高い季節には、水やりを控えることも必要です。過湿状態は根腐れや病害虫の発生原因となるため、土の状態をよく観察し、必要に応じて水やりの量や頻度を調整しましょう。

おすすめの肥料と与え方

クレマチスは特に栄養を必要とする植物であり、その成長期には定期的な追肥(肥料の供給)が欠かせません。
基本的に窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)のバランスが取れた総合肥料を使用することをおすすめします。これらの栄養素は、茎や葉の成長、花の形成、根の発達にそれぞれ重要な役割を果たします。特に花の形成を促進するリンが豊富な肥料を選ぶと良いでしょう。

固形肥料の与え方

クレマチスへの固形肥料の与え方

クレマチスの成長期である春から秋にかけて、月に一度のペースで肥料を与えるのが基本です。特に新芽が出始める春には、最初の肥料をしっかりと与えることで、その後の成長が順調になります。肥料は土の表面にまんべんなく散布し、その後十分な水を与えて土中に浸透させるようにします。これにより、根から効率よく栄養を吸収させることができます。


クレマチスをきれいに長く楽しみたい方に
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液体肥料の与え方

クレマチスへの液体肥料の与え方

液体肥料は水に肥料成分が溶けているので固形肥料よりも速効性があり、固形肥料と併用して液体肥料を週に一回のペースで使用すると効果的です。特に花芽が形成される初夏には、液体肥料を併用して使用することで、クレマチスの株が充実してより多くの花を咲かせることが期待できます。


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クレマチスの剪定のテクニック

クレマチスは剪定を行うことで、長期間にわたって美しい花を楽しむことができます。
適切な剪定時期は年2回、開花前の2月~3月、花後の5月~8月 になります。
この時期に剪定を行うことで新しい成長が促進され、花が咲く準備が整います。

「花の付け方」と剪定方法
クレマチスには3つの花の付け方のタイプがあり、それぞれに適した剪定方法があります。

剪定が初めて、という初心者の方は苗を購入する際に剪定が簡単な「新枝咲き」のクレマチスを選ぶことをおすすめします。

新枝咲き・旧枝咲き・新旧枝咲きの剪定方法の違い

新枝咲き(早咲き大輪系)の剪定方法

新枝咲きのクレマチスは、春から初夏にかけて新しく伸びた枝に花を咲かせる特性があり、早咲き大輪系やビチセラ系が該当します。

新枝咲き(早咲き大輪系)クレマチスの剪定方法

■23月:休眠中で本格的に動き出す前に、地面から12節目の高さ(510㎝)でバッサリと強剪定をします。

新枝咲き(早咲き大輪系)クレマチスの剪定方法

■58月:花が終わり始めたころ、全体の半分ほどの高さになるよう剪定します。
また、古い枝や枯れた枝や葉は取り除いておきます。こうすることで剪定後の成長が強くなります。

旧枝咲きの剪定方法

旧枝咲きのクレマチスは、前年に伸びた枝に花を咲かせる特性を持っており、アーマンディ―系、モンタナ系、フォステリー系といった「一季咲き」であることが多いです。

旧枝咲きの剪定方法

■58月:花が終わり始めたころ、細い枝や枯れて不要な枝を除き、各枝を23節目で切り戻します。

※四季咲きの場合は、5月の1番花が咲き終わった後、開花した枝先から12節目のところを剪定すると再び花を咲かせます。

モンタナ系の場合は枯れ枝を取り除くなどの弱剪定を行い、花後の剪定は基本的に行いません。ただし、枝が大きく広がりすぎた場合は株の約8割を残す形で剪定して形を整えてあげると良いでしょう。

新旧枝咲きの剪定方法

新旧枝咲きのクレマチスは、各年の新しい枝と前年からの古い枝の両方に花を付ける特性を持ち、ジャックマニー系やフロリダ系といった「四季咲き」であることが多いです。剪定の際には、まず枯れた葉を取り除き剪定がしやすい状態に準備しましょう。

新旧枝咲きクレマチスの剪定方法

■23月:休眠中で本格的に動き出す前に、新しく伸びて開花した枝先から23節目の元気な新芽の上あたりまで切り戻します。

新旧枝咲きクレマチスの剪定方法

■58月:花が終わり始めたころ、全体の半分ほどの高さになるよう剪定します。
ある程度込み合ってしまっている株は、新しく伸びた枝に元気な新芽が少ない場合、古い枝のところまで切り戻して風通しを良くさせましょう。

四季咲きと一季咲きの剪定後の違い

四季咲きと一季咲きの剪定後の花の咲き方の違い

四季咲きと一季咲きのクレマチスでは、適した剪定後の花の咲き方に違いがあります。四季咲きのクレマチスは、花後に適切な剪定を行うことで、次の開花を促進することが可能です。一方で一季咲きのクレマチスは剪定を行うと基本的にその年は咲きませんが、翌年に美しい花を楽しむことができます。

クレマチスの挿し木テクニック

挿し木は、新しい植物を増やす手軽で効果的な方法です。お気に入りのクレマチスを、ご自身の手で増やしてみませんか?

挿し木テクニック

挿し木の時期
挿し木に適した時期は、一般的に春から初夏、または秋です。この時期は植物が活発に成長しており、発根しやすい環境が整っています。

まず、健康な母株から新しい枝を選びます。選ぶ枝は、節の直下で切り取るのがポイントです。長さは1015cmが適当で、葉を23枚残すようにします。切り口は斜めにカットし、切り口の表面積を大きくします。しばらく水に浸けて置き、発根を促進します。

次に、切り取った枝を挿し木用の土に挿します。挿した後は、水をたっぷりと与え、湿度を保つためにビニール袋をかぶせるか、温室内で管理します。

挿し木後は、直射日光を避けて明るい場所で管理しましょう。数週間から数ヶ月で発根が確認できるまで、土が乾かないように注意深く水やりを続けます。発根が確認できたら、徐々に外気に慣らし、定植の準備を進めます。

発根した苗は、成長に伴い適切な鉢や地面に移植します。この際、根を傷つけないように注意し、植え付け後もしっかりと水やりを行います。

クレマチスの栽培トラブルと対策

病害虫対策
クレマチスの病気で代表的なものに「うどんこ病」「灰色かび病」があります。

うどんこ病
葉に白い粉状のカビが発生し、光合成を妨げます。この病気を防ぐためには、風通しの良い環境を作りましょう。定期的に予防薬を散布することも有効です。

灰色かび病
湿度が高い時期に多く発生し、花や葉に灰色のカビが付着します。予防方法として過剰な水やりを避け、植え付ける間隔を広げて風通しを良くすることが重要です。

クレマチスによく見られる害虫としては「アブラムシ」「ハダニ」「ナメクジ」がいます。

アブラムシ
新芽や葉に集まり、植物の汁を吸い取って成長を阻害します。定期的な観察と早期発見が重要で、発生した場合には専用 の殺虫剤を使用すると効果的です。

ハダニ
葉の裏側に寄生し、葉を黄色く変色させます。この害虫は乾燥した環境を好むため、葉水を定期的に行って湿度を保つようにしましょう。

ナメクジ
夜間に活動し、葉や花を食害します。観察と捕獲、または専用の駆除剤を使用することが有効です。

その他クレマチスによくある問題と解決方法

根腐れ
根腐れは特に過湿状態が続くと発生しやすくなり、株に元気がなくなり枯れてしまいます。対策としては、排水性の良い土壌を使用し、鉢底に排水穴をしっかりと確保することが重要です。また、鉢植えの場合、雨の多い季節には鉢を屋内に避難させるなどの工夫も有効です。地植えでも水はけが悪い場所には植え付けないように注意しましょう。

葉焼け
直射日光や高温環境により葉が焼けてしまう現象で、特に夏場に多く見られます。対策としては、遮光ネットを使用して日差しを和らげる、または半日陰の場所に移動させることが有効です。

成長の停滞
これは主に栄養不足や適切な剪定が行われていないことが原因です。定期的な追肥と適切な剪定を行うことで、健康な成長を促進することができます。特に剪定については、クレマチスの種類ごとに方法が異なるため、事前に確認して適切に行うことが重要です。

季節ごとの育て方のポイント

季節ごとのクレマチスの育て方のポイント

クレマチスは季節ごとに異なる育て方が求められる植物です。各季節での具体的な管理方法を詳しく見ていきましょう。

春の栽培管理
春はクレマチスが成長を始める季節です。早春の23月には新しい芽が出てくるので、新枝咲きの品種はこの時期に剪定を行うことで花付きが良くなります。また、土壌の状態を確認し、必要に応じて腐植資材リフカや肥料を追加します。水やりは土が乾いたらたっぷりと行い、根が乾かないように注意します。春は病害虫の発生も増えるため、早期発見と対策が必要です。


※腐植資材リフカは「自然暮らし」の土壌改良材セット商品に含まれています。

夏の栽培管理
夏はクレマチスにとってストレスの多い季節です。高温と乾燥が続くため、日陰を作るか、鉢植えの場合は移動させて直射日光を避ける工夫をしましょう。水やりは朝晩の涼しい時間帯にたっぷりと与えます。また、高温多湿な環境では病害虫が発生しやすいので、定期的に葉や茎をチェックし、異常があれば早急に対処します。また花が咲き終わる8月頃には品種ごとに適宜剪定を行っていきましょう。

秋と冬の栽培管理
秋は夏のダメージから回復させる時期です。涼しくなってきたら、肥料を与えて栄養を補給し、翌年の花付きが良くなるように準備しましょう。冬は休眠期となるため、特別な手入れは少なくて済みますが、冬越しの寒さ対策として根元にマルチングを施すと良いでしょう。また、鉢植えの場合は凍結を避けるため、屋内や風の当たらない場所に移動します。

クレマチスの育て方をマスターして綺麗に花を咲かせよう

クレマチスの育て方をマスターして綺麗に花を咲かせよう

一口にクレマチスといっても品種によって様々なタイプが存在しており、そのタイプに合わせた管理が必要になります。しかし、品種の特性を理解していれば鉢植えでも地植えでもより美しく、よりたくさんの花を咲かせることができます。クレマチスをお迎えしたら、日々のお花の管理もしつつ、ぜひ剪定にも挑戦してみてください。

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