2025.03.15
初心者でも安心!ダリアの育て方マニュアル

豪華で見事な花を咲かせる「ダリア」。その美しい花を自宅で咲かせたいけれど、育て方がわからず一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。この記事では、ダリアを初めて育てる方に向けて、その基本情報から環境設定、具体的な育て方を初心者の方でも分かりやすい画像付きで解説します。
ダリアの基本情報

ダリアはメキシコや中央アメリカを原産とするキク科の多年草で、その鮮やかな花色と多様な花形が魅力的な植物です。約30種が存在し、園芸品種としては1,500以上のバリエーションが知られています。ダリアは、18世紀末にヨーロッパに持ち込まれ、その後、世界中で人気を博すようになりました。花の大きさは小ぶりなものから巨大輪まであり、色も赤、ピンク、オレンジ、黄色、白など、多彩です。花の形状も一重咲きのものから複雑なポンポン咲きやカクタス咲きなど、様々あります。
ダリアは一般的に春から秋にかけて開花し、特に夏から秋にかけてが最盛期です。切り花としても人気が高く、その豪華さから庭のアクセントとしても重宝されています。花言葉は「感謝」や「華麗」であり、贈り物としても喜ばれることが多い植物です。
ダリアの特徴

ダリアの花の形状は非常に多様で、シングル、ポンポン、カクタスなど、さまざまなタイプが存在します。色も赤、ピンク、黄色、白など豊富で、グラデーションや斑入りのパターンを持つ品種も珍しくありません。
また、草丈は品種によって異なり、矮性種は30センチメートルほどですが、大型品種になると2メートルに達することもあります。庭の境界線を彩る低木から、目を引くアクセントとしての役割まで、幅広く利用できます。
ダリアは球根植物で、春に植え付け、夏から秋にかけて開花します。開花期間が長いのも特徴で、適切な管理を行えば、初夏から霜が降りるまで楽しむことができます。ただし、寒さには弱いため、土が凍結する寒冷地では冬場は球根を掘り上げて保存する必要があります。
さらに、ダリアは花持ちが良いため、切り花としても重宝されます。結婚式やイベントの装飾にも用いられることが多く、その華やかさとボリューム感が場を華やかに演出します。
ダリアに適した環境

気温
ダリアの生育適温は、20~25℃です。発芽適温は20℃前後で、10℃以上あれば生育します。
日当たり・置き場所
ダリアは太陽の光をたっぷりと浴びることで、美しい花を咲かせることができます。理想的な環境は、1日に少なくとも6時間以上直射日光が当たる場所です。特に午前中の日差しがしっかりと当たる場所がおすすめです。ただし、真夏の強い日差しは葉焼けを起こす可能性があるため、適度な日陰をつくると良いでしょう。また、風通しの良い場所を選ぶことで、病害虫の発生を抑え、健康な生育を助けます。鉢植えの場合は移動が可能なので、季節や天候に応じて適切な場所に置き換えることができます。地植えの場合は、風通しを考慮しつつ、葉が密集しすぎないように間隔を十分に空けて植えることが重要です。
用土
ダリアは水はけが良く、栄養豊富な土壌を好みます。一般的な園芸用土でも育てることは可能ですが、赤玉土5:腐葉土3:酸度調整済みのピートモス(腐植資材リフカ)2の割合で配合した土も育てやすくおすすめです。
土壌pHは中性から弱酸性(約6.0〜6.5)が理想的です。土を使い回している場合は、苦土石灰や土壌pHバランス材を植え付け前に土に混ぜ込むと良いでしょう。ダリアの根が過剰な湿気を嫌うため、プランターや鉢植えの場合は鉢底石を敷きます。
ダリアの育て方

ダリアは球根から育てる
ダリアは球根から育てるのが一般的です。4~5月に植え付け、夏から秋にかけて鮮やかな花を楽しむことができます。栄養を蓄えている球根は、適切な環境下でしっかりと根を張り、地上部に健康な茎葉を伸ばします。球根から育てる利点は、植物が最初から強く育つこと、病害虫のリスクが低くなること、そして品種改良された様々な種類のダリアを選ぶことができる点です。
植え付け前の土壌改良


ダリアには通気性と排水性に優れた土壌を用意しましょう。
①「地植え」の場合は、植え付ける場所の土を深さ30cmほど耕し、大きな石や雑草を取り除きます。
②腐葉土や堆肥または腐植資材リフカを土に混ぜ込むことで、ふかふかな土壌を作ります。
③苦土石灰や土壌pHバランス材を混ぜ込みます。
④元肥として緩効性の肥料を混ぜ込みます。
土壌改良の1~2週間後にダリアを植え付けることで、肥料や土壌改良材がよく馴染んだ良質な土で育成を開始することができます。
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植え付ける球根の選び方

ダリアは球根によっては発芽しにくいものもあるため、植える前からある程度芽が出ているものを選びましょう。発芽が始まっている球根は、活力があり、植え付け後の成長がスムーズに進む可能性が高いです。発芽しているかどうかは、球根の表面に小さな芽が出ているかをチェックすることで判断できます。発芽の兆候が見られない球根は、内部が傷んでいる可能性があるため選ばない方が良いでしょう。球根の大きさは育った後の花の品質などに関係性があまりないので、大きさにこだわらず、発芽しかけている健康な球根を選びましょう。
植え付け方法

ダリアは春の霜が終わった後の4~5月に植え付けるようにしましょう。ダリアの根は土の中で広く広がるため、鉢に植え付ける場合、1株を1鉢に植え付けるのがおすすめです。広めのプランターやコンテナ、地植えで植え付ける場合は、以下植え付け目安を参考にしてみてください。
【植え付けるダリアの系統と、株間&鉢サイズの目安】
大輪種 :株間50~60cm、鉢サイズ直径30㎝ほど(8~10号鉢に1株)
小輪・中輪種 :株間30~40cm、鉢サイズ直径20cmほど(5~7号鉢に1株)
①土壌改良で土を調整しておきます。プランターや鉢植えの場合は、鉢底石を敷いて排水性を確保します。
②植付穴の深さは、球根の高さの約2〜3倍の長さを目安にして、球根を植え付けます。ダリアは成長すると大きく広がるため、隣の株との間に上記の間隔を確保します。
③植え付ける際には、芽が上を向くように配置し、上から軽く土をかぶせます。
④植え付け後は、たっぷりと水を与え、土全体を湿らせますが、水が溜まらないよう注意しましょう。
⑤ダリアが成長した際の支えとなる支柱を4本立てておきます。※支柱の立て方は以下の通り。
⑥植え付けから3~4週間ほどで球根から発芽した芽が、地表を割って顔を出してきます。
支柱の立て方

ダリアは成長すると高さが1メートル以上になる品種が存在し、特に大輪の品種では風や雨で倒れやすいため、球根の植え付けと一緒に支柱を立てておきましょう。(支柱の長さ参考:150㎝ほど 支柱の本数:1株につき4本)
支柱の素材としては、竹やプラスチック製のものが一般的です。支柱の長さは、ダリアの高さに合わせて選びますが、地面に埋める部分を考慮して少し長めのものを用意することがポイントです。
支柱はダリアの球根を囲むように、等間隔に4本立てましょう。地面にしっかりと固定するために、少なくとも20~30センチメートルは地中に埋め込みましょう。支柱を立てた後、成長に伴って定期的に茎を支柱に結びつけてください。この際、結び目があまりきつくならないように、ゆとりを持たせる「8の字」にすると良いでしょう。結び付ける材料としては、柔らかい園芸用のテープや麻ひもなどがおすすめです。
水やり

ダリアの植え付け後に注意したいのが水やりです。球根は過湿状態が続くのを嫌うため、水やりは球根の植え付けの際にまず1回、その後は球根から発芽してくるまで水やりを我慢して控えます。発芽後は、鉢植えの場合は鉢の表土が乾燥してきたら、鉢底から水がしたたり落ちるくらい、しっかりと水やりをしましょう。地植えの場合は雨水に任せますが、雨が降らず過度に乾燥している場合、水やりをしてあげましょう。
水やりのタイミングは基本午前中ですが、夏の暑い時期には比較的涼しい朝早くか夕方に水やりを行うことで、土の蒸発を防ぎ、効率的な水分供給が可能です。逆に、梅雨時期や雨が多い季節は、水やりを控えめにし、根腐れを防ぐことを心がけましょう。また、水やりの際には葉や花に直接水がかかることを避け、根元に水を与えるようにしましょう。
肥料(追肥)

ダリアは生育期間中に多くの栄養を必要とするため、液体肥料を開花期の初夏~秋(6~11月)を目安に与えます。なお、固形肥料の追肥は一番花の開花後に気温が落ち着く8~9月頃が施肥の目安です。
追肥には、液体肥料または緩効性の化成肥料が適しています。液体肥料は水やりの際に一緒に与えることができるため、手軽に使用できます。これを2週間に1回程度の頻度で施すことで、必要な栄養を継続的に供給することが可能です。また、緩効性肥料の場合は、1ヶ月に1度程度の頻度で株元に施します。このとき、肥料が葉や茎に直接触れないよう注意し、土に軽く混ぜ込むと良いでしょう。
追肥の施し方には注意が必要で、施肥量や頻度を守らないと肥料焼けを起こす恐れがあります。特に窒素が多すぎると葉ばかりが茂り、花付きが悪くなる可能性があるため、肥料は与え過ぎないようにしましょう。ダリアはリン酸の含有量が高めの肥料を選ぶと、花付きが良くなります。
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ダリアのワンステップ上の育て方
仕立て方
ダリアの場合、大輪種と中・小輪種で仕立て方が異なるので以下を参考にしてみてください。
大輪種のダリアの仕立て方
不要な脇芽をかき取り、風通しを良くしながら、頂点の花に栄養を集中させ、花数を絞るように仕立てます。
1.主茎が5~6節に伸びて成長してきたときに、芽かきを行います。具体的には、株元から下2節の脇芽を残して、3節目を含め各節にある脇芽をすべてかき取り、頂点の花のみを咲かせるようにします。
2.頂点の1番花が咲き、花をある程度鑑賞した後に、3節目まで主茎を切り戻します。
3.株元から1節目、2節目に残した脇芽が成長し、太く側枝になって伸びてくるので、支柱に側枝を誘引します。
4.側枝の下2節目までの脇芽を残して、それから上の脇芽をすべてかき取り、それぞれの側枝の頂点に1つずつ、2番花を咲かせるようにします。
中輪・小輪種のダリア
中輪から小輪は大輪種と違い、たくさんの花を咲かせることを目的として最初に摘芯を行います。
1.主茎が5~6節に伸びて成長してきたときに、摘芯を行います。株元から下3節を残して、それより上をハサミで摘心します。
2.1~3節の脇芽が成長し、側枝になり伸びてくるので、支柱に側枝を誘引します。
3.側枝の下2節目までの脇芽を残して、それから上の脇芽をすべてかき取り、それぞれの側枝の頂点に1つずつ、1番花を咲かせるようにします。
4.残した側枝の脇芽が伸びてきたら、同様に下2節目の脇芽を残しながら、芽かきをして花数を増やしていきます。
ダリアを秋ごろまで楽しむために
切り戻し
ダリアは高温多湿の日本の夏は苦手な植物で、夏の期間は株の活力が低下し、夏場にそのまま花を咲かせていると株の体力が消耗されてしまいます。初夏にある程度花が咲き終わったら、下から3~4節を残して切り戻しを行います。切り戻を行う事で、暑い夏を避けて体力を温存し、秋口に新しく芽吹くので、再び花を楽しむことが出来ます。
ダリアの冬越し

ダリアは霜や凍結に弱いため、冬越しをしたいという場合は対策が必要になります。まず、霜が降りる前に地上部を切り取ります。地上部をおよそ10センチメートルほど残して刈り取り、その後、球根を掘り上げます。掘り上げた球根は土を軽く落とし、風通しの良い場所で乾燥させましょう。乾燥が終わったら、球根を新聞紙や木くずなどで包み、発泡スチロールなどの箱に入れます。この時、球根同士が直接触れないように注意し、湿気対策として箱の中に乾燥剤を入れると良いでしょう。保存場所は、温度が5~10℃の間が望ましいです。地下室や寒冷地のガレージなど、直射日光が当たらず、湿度の低い場所が適しています。春になり、霜の心配がなくなったら、再び球根を植え付ける準備をします。球根の状態を確認し、腐っているものやカビが生えているものは取り除きましょう。
ダリアの増やし方(分球、挿し木など)
ダリアを増やす方法としては、分球と挿し木が代表的です。
分球の方法


分球とは、ダリアの球根を掘り上げて分割する方法です。分球の適期は、新しい芽(発芽点)が出始める2~3月です。分球の際は、過度な乾燥や湿気を避けるようにしましょう。
①ダリアの地上部を地際で剪定し、球根を掘り上げます。掘り上げた球根は、土を落とし、傷や腐敗部分がないか確認します。
②茎の付け根にある芽の数を確認します。分球は、各球根に少なくとも一つの芽が含まれるように行います。芽を確認したら、清潔なナイフやハサミを使い、球根を慎重に切り分けます。
③切り分けた球根は、風通しの良い場所で乾燥させ、発根を促進します。その後、新聞紙や紙袋に包んで、通気性があり、直射日光の当たらない涼しい場所で保管します。春の植え付け時期になったら、再び植え付けて育て始めます。
挿し木の方法

挿し木は春から初夏にかけて行うのがおすすめです。
①脇芽が出かけているような元気で健康なダリアの茎を10cmほど切り取り、蒸散を防ぐために挿し木にする茎の下の葉を取り除き、吸水し易いように枝の下の部分を少し斜めにカットします。
②切り取った茎を水差しなどに入れ、1時間以上水に浸します。
③鉢やポットに肥料が含まれていない赤玉土や鹿沼土の小粒を入れ、発根用の挿し床を準備します。
④挿し床の土に水をしっかりと与えて湿らせ、竹串や割りばしで挿し穴を開け、茎を差し込みます。
⑤直射日光を避けた明るめの日陰に置き、茎から根が出るまで管理します。
※挿し木は根が出るまで2週間~1ヶ月かかるため、その間は土が乾かないように適宜水を与えるようにしましょう。
⑥発根が確認出来たら挿し木を更に成長させるために、肥料入りの培養土を入れた鉢やポットに植え替えましょう。