2025.08.29
アボカドの育て方:収穫までのポイントや水栽培も

アボカドは、独特な風味と栄養価の高さから「森のバター」とも称される果物です。温暖な気候で育つため、日本での栽培は難しいとされていますが、その果実の美味しさには非常に人気があり、家庭菜園でも挑戦する方が増えています。
この記事では、アボカドの鉢植えでの育て方や、水栽培での育て方について詳しくご紹介します。育て方のポイントを押さえて、健康的で実り豊かなアボカドの木を育てましょう。
アボカドの基本情報

アボカドとは?
アボカドは、メキシコや中央アメリカを原産地とする常緑樹です。適切に管理されると高さは20メートル以上にも成長します。温暖な気候を好み、寒冷地では育てるのが難しいとされています。
果実は「森のバター」とも称され、その独特のクリーミーな食感と豊かな風味が特徴です。果実の外皮は、緑色から黒色へと成熟とともに変化します。果肉は通常、淡黄色から緑色で、中心には大きな種があります。果肉には、ビタミンEやビタミンK、ビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富に含まれており、健康に良い脂肪として知られる一価不飽和脂肪酸も多く含まれています。
また、アボカドにはAタイプとBタイプの花があり、Aタイプは午前中に雌しべが開き、午後に雄しべが開くのに対し、Bタイプは午前中に雄しべが開き、午後に雌しべが開きます。そのため単独では受粉がしにくく、実をつけたいという場合はA・Bタイプの品種を植え付けるか「人工授粉」を行う必要があります。
アボカドの栽培カレンダー
アボカド栽培に適した環境
気温
アボカドは、15~30℃が生育適温です。寒さには弱いため、冬には霜が降りない場所での栽培が望ましいです。
日当たり
最低でも日照が1日に6時間以上当たる場所に植えましょう。日照時間が不足すると、成長が遅れ、葉が黄色くなることがあります。
湿度
湿度は高めが好ましく、適度な水分を保つことが重要です。
土壌条件
土壌は水はけが良く、肥沃であることが理想です。pHは6.0~6.5の範囲が最適で、有機物が豊富な土壌がアボカドの成長を促します。
アボカドを種から育てる方法
アボカドは種から育てることができますが、果実の収穫までの期間が非常に長く(平均で7年)、管理の手間もかかります。成長の過程をゆっくり楽しみたい方におすすめです。早く収穫をしたい方は苗(接ぎ木苗)からの栽培がおすすめです。
種まきは、暖かくなり気温が安定する5~6月頃に行います。
種まきと育苗の手順(土耕栽培)

・ポットと種まき用の土を用意します。
・市販のアボカドを購入し、冷蔵庫に入れず常温で管理します。
・種を取り出したら、優しく水洗いして果肉の残りを完全に取り除きます。
・ポットに土を入れ、種を半分ほど埋めます。尖った部分が上にくるようにして植え付けましょう。深く埋めすぎると発芽を妨げることがありますので注意します。
・種を植えたら、日当たりの良い場所に置き、適度な水やりを行います。土が乾燥しすぎないように気を付け、湿り気を保つことがポイントです。
・発芽には1ヶ月以上かかることもあるため、根気よく待ちましょう。発芽後は、双葉が出るまで水やりを続けます。
・苗が成長したら、徐々に大きなポットや鉢に植え替え、根が広がるスペースを確保します。この際、根を傷つけないように慎重に扱いましょう。
水栽培による発芽方法のポイント(水耕栽培)

水栽培は初心者でも取り組みやすい方法で、発芽の様子を目で見て楽しむことができます。
・爪楊枝とコップを用意します。
・市販のアボカドを購入し、冷蔵庫に入れないで、常温で管理します。
・アボカドの種を水洗いし、外側の茶色い薄皮を優しく取り除きます。
・種の丸い部分を下にして、尖った部分を上に向けた状態で、3本の爪楊枝を水平に刺し、コップの縁に引っ掛けるようにします。
※種の下部が水に浸かるように調整しましょう。
・水は常に清潔な状態を保つため、2~3日に一度は交換します。
・20~25℃が発芽に適しているため、水温を保つよう心掛けましょう。
・発芽までには通常1ヶ月から2ヶ月程度かかります。この間、種から根が出始め、やがて芽が出てくる様子を観察することができます。
・根が伸び始めたら、根が水にしっかり浸かっているか確認し、必要に応じて水位を調整します。
・発芽後は、光が十分に当たる明るい場所に置いて、光合成を促します。。
なお、水栽培(水耕栽培)のままでは果実を実らせることはできませんが、観賞用(観葉植物)として育てることができます。
果実を収穫したいという場合は、地上部が大きく育ってきた段階で土に植え付けましょう。
アボカドを苗から育てる方法

アボカドは成長までに時間を要しますが、苗から育てることで収穫までの時間を短縮することができます。初心者の方は特に、2~4年で実を付ける「接ぎ木苗」の利用がおすすめです。
苗の選び方
アボカドの苗は、春~初夏にかけて出回ります。
苗の高さが30cm以上であれば、根がしっかりと発達している可能性が高く、植え付け後の成長が期待できます。また、接ぎ木苗※を選ぶこともおすすめです。接ぎ木苗は成長が早く、実をつける可能性が高いとされています。また、冬の寒さが厳しい地域の場合は、耐寒性の強い品種を選びましょう。
葉が鮮やかな緑色で、艶があり、しっかりとした厚みがあるものを選びましょう。幹が太く、根元がしっかりとした安定感のあるものが理想的です。
※接ぎ木:異なる品種や特性を持つ植物を接合する技術で、より強健で病害虫に強い木を育てるために行われます。アボカドの接ぎ木苗を選ぶことで、生育が安定し、果実の品質も向上します。
土の準備(土壌改良、肥料)
苗を植え付ける1~2週間前に土壌改良を行いましょう。
・アボカドは水はけの良い土壌を好むため、鉢植えの場合は観葉植物用の培養土の使用をおすすめします。地植えの場合は、砂質土や軽石を混ぜて排水性を高めると良いでしょう。
・アボカドは酸性土壌を嫌い、pHは6.0~6.5で生育が良くなります。使い古しの土を利用する場合は、苦土石灰または土壌pHバランス材を使用して土壌pHを調整しましょう。
・アボカドは成長が旺盛なため、あらかじめ土を肥沃にしておく必要があります。堆肥や腐葉土を混ぜ込み、土壌の有機質を増やしておきます。
・アボカドの初期成長を助けるため、元肥として適量の固形肥料を土壌によく混ぜ込んでおきます。
鉢植えの場合の植え付け方法
鉢のサイズは、苗の根が自由に伸びることができるように、直径30cm以上のものを推奨します。
・「土の準備」でアボガドの苗を植え付ける土を準備します。
・排水性を良くするために、鉢底には鉢底石を敷きます。ポットの1/3ほどの高さに、調整した土を入れます。
・苗の根を傷つけないようポットor鉢から取り出し、植え付ける鉢の中央に苗を配置します。
・根の周りに土を入れ、苗が安定するようにします。このとき、根元を深く植え込みしすぎないように注意します。
・植え付け後は鉢底から水がしたたり落ちるほどたっぷりと水を与えます。その後は、表面の土が乾いたら与えるようにします。
・アボカドは日当たりを好みますが、若い苗は直射日光を避け最初の数週間は半日陰の場所に置いて徐々に環境に慣らすと良いでしょう。
・植え付け後は、バークチップや稲藁でマルチングを施して土の温度を保たせるようにします。
・強風から苗を守るために、必要に応じて支柱を立て、主幹を誘引しましょう。
地植えの場合の植え付け方法
アボカドを地植えで育てる際には、適切な場所を選ぶことが重要です。本来は熱帯植物であることを考量して、日当たりが良く風通しの良い場所を選ぶことがポイントです。寒さには弱いため、冬に霜が降りる地域では風よけや防寒対策が必要です。
・「土の準備」で植え付ける土を準備します。
・苗の根鉢がしっかりと土に埋まるよう、深さと幅を根鉢のサイズの2倍程度に掘った穴を用意します。
・根鉢を軽く崩してから苗を穴に置き、土を優しく戻します。このとき、根元を深く植え込みしすぎないように注意します。
・土がしっかりと湿るまでたっぷりと水を与えます。その後もしっかりと根付くまでは土が乾きすぎないように定期的に水を与えます。
・植え付け後は、バークチップや稲藁でマルチングを施して土の温度を保たせるようにします。
・強風から苗を守るために、必要に応じて支柱を立て、主幹を誘引しましょう。
アボカドにおすすめの肥料と与え方

アボカドにおすすめの肥料
土栽培(土耕栽培)の場合
アボカドは生育初期に窒素成分が多いと樹ばかりが生い茂り、結実しにくくなる傾向があります。一方で、開花期からはかんきつ類と同程度の肥料を必要とします。肥料は、窒素、リン酸、カリウムの3つの主要な栄養素をバランスよく含む緩効性(ゆっくり長く効く)のもの効果的です。市販の肥料では、アボカド専用のものや、柑橘系植物用の肥料が適しています。
また、結実期以降は緩効性の固形肥料に加えて液体肥料で栄養を素早く補うことをおすすめします。
おすすめの有機化成肥料セット

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有機ダブルセットは、有機を配合しているので、分解者である微生物を豊かにして土壌を改善。野菜の生育に役立つと同時に、育ちやすい土壌環境へと整えます。また、有機特有の臭いが少なく、ご近所との距離が近いお庭やベランダでも安心してご使用いただけます。
おすすめの液体肥料

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水でうすめる有機液肥は、様々な植物にお使いいただける有機入りの液体肥料です。従来の分かりにくいキャップ計量とは異なり、ワンプッシュして水(1L~)でうすめるだけでOK。うすめて使うのでとても経済的です。さらにキレート鉄を配合しているので、光合成をサポートしながら丈夫に育てます。
水栽培(水耕栽培)の場合
アボカドを水栽培(水耕栽培)で育てている場合は、「水耕栽培専用の肥料」がおすすめです。土に使用する肥料は、土の中で分解されることで初めて効果を発揮するタイプが多く、水に溶けにくく、植物に吸収されにくい傾向にあります。また、多くの植物は、肥料の成分だけではなく、土が本来含んでいる成分も利用して成長しているため、水だけの環境ではうまく育たたない場合があります。「水耕栽培専用の肥料」であれば、植物が吸収しやすい形態で肥料成分が配合されており、必要なミネラルをしっかりと供給することができるため、植物を元気に育てることができます。
成長段階に合わせた肥料の与え方

発芽期:根が出始めた頃は、肥料を与える必要はありません。水だけで成長を促します。
苗木期: 苗が育ってきたら、植え替えるまでは薄めの液体肥料を与えます。
水でうすめる有機液肥の場合、1プッシュ/水1Lを1~2週間に1回与えます。
植え付け・植え替え前:「元肥」として緩効性の固形肥料を植え替える土に混ぜ込んでおきます。ただし、肥料入りの培養土を使用する場合は施肥を控えましょう。
有機ダブル肥料(元肥)の場合
・10号鉢:5~10g/回
・地植え:30~60g/回
開花期以降:開花期(5~6月)を目安に1回、緩効性の固形肥料を与え、成長をサポートします。結実期になったら、様子を見ながら液体肥料を与えましょう。
有機ダブル肥料(追肥)の場合
・10号鉢:2~5g/回
・地植え:20~40g/回
水でうすめる有機液肥の場合
・結実期に様子を見ながら1プッシュ/水1Lの割合で希釈して1~2週間に1度与える
休眠期:冬季は成長が緩やかになるため、肥料を控えます。成長を促すのではなく、現状維持を心がけましょう。
アボカドの日常管理とケア
水やりの方法
アボカドは水を好む植物ですが、過剰な水やりは根腐れの原因になります。特に鉢植えの場合は注意が必要です。
・鉢植えの場合は、土の表面が乾いていると感じたら水を与えるようにしましょう。ただし、表面が乾いているだけではなく、土の中まで乾燥しているか確認するようにしましょう。鉢底から水が流れ出る程度にしっかりと水を与えた後、受け皿に溜まった余分な水は捨てます。夏場は乾燥が進みやすいため、頻繁に水やりを行いましょう。一方、冬場は成長が鈍化するため、水やりの頻度を月に1~2回に減らし、土が乾燥してから水を与えるようにします。
・地植えの場合は、根付いた後の水やりは基本的に雨水に任せますが、根の周りに水がたまらないように、排水性を確保することが大切です。
また、アボカドは葉の蒸散作用が活発な植物なので、乾燥した季節には葉に霧吹きで軽く水をかけ(葉水)、湿度を保つことも効果的です。
病害虫対策と健康管理の方法
アボカドに発生しやすい病害虫には、アボカドミバエや根腐れなどがあります。特にアボカドスケールは、葉や果実に白い斑点を形成し、木を弱らせることがあります。早期に取り除くとともに、栽培環境を見直しましょう。
これらの予防策としては、風通しを良くすることが最も重要です。混み合った枝を剪定したり、適切な間隔をあけて植え付けたり、通気を良くし湿気を抑えたりすることが効果的です。また、適切な水やりを行うことで、根腐れを防ぐことができます。
冬越し対策(寒さ対策、室内管理のコツ)
アボカドは熱帯性の植物で、寒さに弱いため、適切な冬越し対策が必要になります。
まず、外気温が10℃を下回る地域では、鉢植えのアボカドを室内に移動させましょう。室内では、日当たりの良い窓辺に置き、できる限り自然光を確保しましょう。加えて、室内の湿度を適度に保つために加湿器を使用したり、風通しを確保するためにサーキュレーターを使用したりすることも効果的です。
地植えの場合は、株元にマルチングを施し、根を保温することで寒さから守ります。さらに、寒冷紗や不織布を用いて樹全体を覆い、冷たい風や霜から保護することも有効です。特に寒波が予想される場合は、より厚手のカバーを使用し、夜間にはしっかりと覆いましょう。
冬期は成長が鈍化するため、水やりの頻度を月1~2回に減らし、土が乾燥しすぎない程度の頻度に留めます。土の表面がしっかり乾いていることを確認してから水やりを行うことで、根腐れを防ぐことができます。
鉢植えの場合の植え替えのコツ

アボカドは成長が早く、根が鉢の中で十分に広がるスペースが無いとすぐに根詰まりを起こしてしまいます。鉢植えで育て続ける場合は、1〜2年ごとに一回り大きな鉢に移し替えると良いでしょう。植え替えの最適な時期は、春先から初夏にかけての成長期が始まる頃です。
・「土の準備」で植え替えの土を準備します。
・アボカドを鉢から丁寧に引き抜き、古い土を軽く落として根の状態を確認します。傷んだ根や黒ずんだ根は剪定ばさみで取り除き、健康な根を残すようにします。
・新しい鉢に調整した土を1/3ほど入れ、アボカドを植え付ける鉢の中央に配置します。
・根の周りに土を入れて、苗が安定するようにします。このとき、苗の根元を深く植え込みすぎないように注意します。
・植え替え後は、たっぷりと水を与え、鉢の底から水が流れ出るまでしっかりと浸透させましょう。
・植え替え直後は直射日光を避け、半日陰の場所で数日間管理します。
アボカドの剪定方法
アボカドはそのまま育てていると枝が様々な方向に伸びてしまい、中の方まで日光が通りにくくなるほか、風通しが悪くなり、見た目もアンバランスになります。剪定は立ち姿を整えるだけでなく、病害虫への対策にもなるため、ぜひ実践してみてください。
剪定時期と目的:
■冬(1~2月中):不要な枝を剪定して全体の樹形バランスを整える
■春(3~5月中):増えすぎた枝を減らして風通しを良くする
基本的な剪定方法:
・枯れた枝や弱い枝を付け根から切り落とします。
・木の内部に光と風が通るよう、密集した枝を間引くように切り取ります。特に、樹冠部分が密になりすぎないよう透かすように枝葉を切り取ります。また、成長が不均一な枝や、他の枝と交差している枝も剪定の対象にします。
・アボカドの木は自然と上に伸びる傾向があります。伸び続けている上部の枝を切り戻す(摘心)ことで脇芽が伸びて、枝を横の方向にも伸ばすことが可能です。
アボカドを実らせるためのポイント

アボカドの花は午前中に雌しべが開き、午後には雄しべが開くという特徴があります。アボカドの品種によってこのタイミングが異なるため、複数の品種が近くにあれば自然と受粉が行われますが、逆に言えば、単独で育てている場合は受粉する確率が非常に低くなります。
花の咲き方が異なるタイプのアボカドを混植する
アボカドの木が実を結ぶためには、受粉が必要です。アボカドにはAタイプとBタイプの花があり、Aタイプは午前中に雌しべが開き、午後に雄しべが開くのに対し、Bタイプは午前中に雄しべが開き、午後に雌しべが開きます。Aタイプの品種とBタイプの品種を隣接して植えることで、互いに受粉しやすくなります。
風や昆虫による自然受粉も可能ですが、さらに受粉効率を高めるために「人工授粉」を行うことをおすすめします。
花を咲かせる
アボカドは、ある程度の大きさ(樹高)にならないと花を咲かせません。特に種から育てている場合は、実がなるまで数年かかることがあります。なかなか花が咲かないという場合は、肥料不足や日照不足が考えられるため、栽培環境を見直しましょう。
人工授粉を行う
人工授粉は、アボカドの実を確実につけるために効果的な手法の一つです。アボカドは1つの花の中に雄しべと雌しべを所持していますが、それぞれが成熟するタイミングが異なるため、自然受粉が難しい場合があります。人工授粉を行うことで、受粉の成功率を高めることができます。
人工受粉を行うためには、まずアボカドの花を観察し、雄しべが開いている時間帯を確認します。雄しべが午前中に開く場合、開いたタイミングで葯(花粉を放出している部分)を採取します。柔らかい紙などで包んで冷蔵保存し、受粉前になったら常温に戻しておきましょう。午後になって花の中央に雌しべの白い柱頭部分が表れたら、柔らかい筆を使って先端部分に花粉を優しく塗布します。
実がなるまでの注意点
アボカドは肥料に敏感な植物であるため、適切なタイミングでの施肥が重要です。特に開花前後には、窒素分の多い肥料を控えめに与えることで、花や実を傷めずに成長を促進できます。さらに、十分な日光に当てて、適切に水やりを行います。日照不足や水不足は、花や実の成長を妨げる原因となります。
アボカドの収穫タイミング

アボカドの収穫タイミングは、その品種や栽培地域によって異なります。例えば、グアテマラ系の品種は収穫時期が遅く、1~5月まで収穫できるものもあります。一方、西インド諸島系の品種は比較的早く、9~12月に収穫できるものが多いです。正確な収穫タイミングについては、果実の色や質感で判断しましょう。
多くの品種では、果実の表面が濃い緑色から黒っぽく変わり、軽く押した際に柔らかさを感じるようになった時が収穫のサインです。ただし、品種によっては色の変化が少ないものもあるため、果実の硬さやサイズで判断することも必要です。また、収穫後に追熟させることで風味が増すため、完全に柔らかくなる前に収穫しても問題ありません。
収穫は、果実の茎を2~3cm残して切り取ると、果実が傷みにくくなります。
収穫後の保存方法も果実の品質に影響を与えるため、適切な温度と湿度を保つことを心がけましょう。一般的には5~27℃が適温で、15℃以上で追熟します。気温が高い日や熟したアボカドは冷蔵庫の野菜室(7℃ほど)に入れての保管がおすすめです。
アボカドの育て方Q&A

市販のアボカドから種を取って発芽させることは可能?
市販のアボカドから種を取って発芽させることは、一般的に可能です。冷蔵していない新鮮なアボカドを用意しましょう。
鉢植え栽培でも実がなる?
難易度は高めですが、鉢植えでもアボカドに実を付けさせることは可能です。木の大きさに注意しつつ、人工授粉を行うようにしましょう。アボカドはある程度生育が進まなければ実を付けないため、最終的には直径40cm以上の鉢に植えるほどの大きさに育てる必要があります。また、アボカドは単体では受粉が難しいため、人工授粉を行うようにしましょう。
成長が遅い、幹が太くならない場合の対処方法は?
アボカドの成長が遅い、または幹が太くならない原因として、鉢植えの場合は「根詰まり」が原因になっているケースがあります。適切なタイミングで植え替えを行い、根を広げるスペースを確保しましょう。幹がひょろひょろとしていて葉にも元気がない場合は、日照不足の可能性もあるので、現在管理している場所が、アボガドが好む栽培環境になっているか確認を行いましょう。
育て方のポイントを押さえて、健康的なアボカドの木に

アボカドの育て方について、種からの育て方や苗からの育て方、水栽培のポイントなど、様々なコツを紹介しました。アボカドを育てる際の最大の課題は、適切な環境を整えることと日常のケアです。特に日照の確保、水やり、施肥、病害虫対策、そして冬の寒さ対策が重要です。鉢植えで栽培する場合は、根詰まりをしないように植え替えを行いましょう。育て方のポイントを押さえて、ぜひアボカド栽培にチャレンジしてみてください。
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