2023.05.15
更新日: 2025.06.23
枝豆の育て方|プランター栽培、肥料の与え方も解説
ほのかな甘みと旨味を持つ、夏の定番野菜「枝豆(エダマメ)」。大豆と緑黄色野菜の良いところを両方兼ね備えた、栄養価の高い野菜です。
本来は大豆と同じ作物ですが、未成熟で緑色の状態を「枝豆」、完熟した状態を「大豆」と呼びます。しかし実際には枝豆用と大豆用で適した栽培品種は異なることが多いため、目的に合わせて専用の栽培品種を使いましょう。
ここでは、畑での育て方だけではなく、プランターでの育て方も詳しくご紹介します。育て方のポイントを押さえて、美味しい枝豆を収穫しましょう。
枝豆の栽培カレンダー
※クリックまたはタップで拡大表示
枝豆の最適土壌

枝豆は根を浅く張るため、乾燥を嫌い、水分を好みます。
また、土壌pHは6.0~6.5が最適です。
あらかじめ苦土石灰や土壌pHバランス材※₁などでpH調整することを忘れないようにしましょう。
※₁土壌pHバランス材は『自然暮らし』の商品です。
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「腐植資材リフカ」と「土壌pH調整材」のWのチカラで土壌を改良。培養土に混ぜ込むことで、通気性・排水性・保水性・保肥力をアップさせ、酸性に傾いた土壌を矯正します。少量で効果を発揮するため、土壌改良のたびに土が増えにくいことも嬉しいポイントです。【使用量の目安例】65型プランターの場合、腐植資材リフカは20~30g、土壌pHバランス材は10~14g
枝豆の育苗時期

枝豆は種から育てることができます。発芽適温は25~30℃とやや高く、15℃以上が必要です。種まきの際は、地域の気温に注意しましょう。中間地では4月上旬・6月中旬付近がまき時になります。
枝豆の育苗方法

①ポットに培養土を表面まで入れて、水をたっぷりとかけます。
②種をポットに3~4粒(セルトレイの場合は1~2粒)ずつまき、2cmほど土をかぶせて軽く鎮圧します。
③鳥に種を食べられてしまうのを防ぐためネットをかけて、日当たりの良い場所に置きます。
適温期であれば、1週間~10日で発芽します。
芽が混み入るようであれば、間引きしましょう。
本葉が2~3枚になったら定植します。
枝豆の良い苗の選び方

苗は3~4月にホームセンターや園芸店で購入することもできます。
本葉が2~3枚で、葉の色が濃く、病気や害虫にやられていない、しっかりとしたものを選びましょう。
土壌の準備

土壌のpHを調整し、有機物でふかふかにしつつ初期生育に必要な栄養を準備します。
・pHの調整に苦土石灰または土壌pHバランス材※₁、堆肥または腐植資材リフカ※₂を植え付けの2週間前に土に混ぜ込む。
・元肥と副資材(ミネラル材、アシスト材)は1週間前に混ぜ込んでおきます。
※プランター栽培で培養土にあらかじめ肥料が入っている場合は、元肥は与えずに副資材(ミネラル材、アシスト材)のみを与えます。
※₁土壌pHバランス材※₂腐植資材リフカは『自然暮らし』の商品です。
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枝豆の植え付け方法
プランター栽培の場合

枝豆は根を浅く張る性質があります。
プランターの深さは20~25㎝ほどのものを用意しましょう。
①底石用の軽石を入れ、「土壌の準備」で調整した培養土をプランターの8分目まで入れます。
②65型プランターの場合、3株を目安に株間を15cmほど取ってスコップで穴を掘ります。
③苗の白い根元部分を土中に埋めて、土をかぶせて軽く根元の土壌を押さえます。
※枝豆の根はデリケートです。傷めないように、優しく丁寧に植え付けます。
④鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと水を与えます。
⑤害虫、特にカメムシの飛来を避けるため、防虫ネットを張ります。
畑栽培の場合

「土壌の準備」で土壌を調整しておきます。
①排水性を高めるため、畝を立てます。
②15cm間隔にスコップで穴を掘り、苗の白い根元部分を土中に埋めて、土をかぶせて軽く根元の土壌を押さえます。
※枝豆の根はデリケートです。傷めないように、優しく丁寧に植え付けます。
※植え付け後、畑が乾燥していたら水をたっぷり与えます。
1箇所に2株を植え付ける

枝豆の株2本を近くに植え付ける方法です。
根粒菌が繁殖しやすくなるため、収穫量の増加が望めます。
その際はリン酸肥料(過リン酸石灰)を与えると、根粒菌のつき方がよくなります。
枝豆をもっとたくさん収穫したい、という方は、ぜひチャレンジしてみてください。
枝豆への水やりのコツ

土壌が乾燥しないように、水やりはこまめにしましょう。
美味しい枝豆をたくさん作るために欠かせない作業です。
花が咲いた時こそ水やりをこまめに
枝豆は花が咲いたあとに土壌の乾燥状態が続くと、花芽の数が減少して収量が少なくなってしまいます。 花を多くつけるためにもこまめに水やりをして乾燥状態を防ぎましょう。 夏場は気温が高い時間帯に水やりをすると暑さで煮えてしまうので、朝か夕方の気温が下がった頃に水を与えるようにします。
枝豆の追肥タイミング

枝豆は収穫までの期間が長い野菜です。
植え付けから1~1.5ヶ月後に様子を見て、もし生育が悪いようであれば肥料を与えます。
葉が茂る、または成長が早い場合は追肥は控えましょう。
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枝豆と根粒菌

マメ科の植物は、根粒菌と呼ばれるバクテリアの一種と共生関係にあり、この根粒菌が大気中の窒素をマメ科植物に取り込んで供給しています。
そのため肥料を必要以上に供給すると葉やつるばかりが伸びる「つるボケ」状態になり、花芽がつかない場合があります。
枝豆も元肥から過剰に施肥することは避け、花芽がついた時に様子を見て追肥をすると良いでしょう。
枝豆の摘芯
枝豆は品種によっては高く伸びて大きくなりますが、あまり大きくなりすぎると倒伏(倒れる)の恐れがあります。
そのような場合は、摘芯(頂点の芽を摘み取る)をすることで横への成長に変化させることができます。
一方で縦には高くならず、低い位置で栽培できる品種もありますので、そちらを選んでも良いでしょう。
枝豆の土寄せの方法とタイミング

本葉が出たら、子葉の下まで土寄せをし、15~20日後に子葉が隠れるくらい土寄せをします。土寄せによって発根を良くし、倒伏を防止します。
※プランター栽培の場合は、土寄せは必要ありません。
どうして土寄せをするの?
土が追加されることで物理的に安定し、さらに追加された土に新しく根を張るため生育が良くなる効果があります。また土寄せと同時に追肥をすることで、新しい根が張りやすく、肥料を吸わせやすくする効果が期待できます。
枝豆の収穫タイミング

実が膨らんできたら収穫適期です。
サヤをハサミで切り取るか、もしくは株ごと引き抜いて収穫をしましょう。
収穫しないままにするとマメが硬くなるため、膨らみが止まったら早めに収穫します。
枝豆は鮮度が命
収穫してから時間が経てば経つほど、甘みが失われる枝豆。
一番美味しいとされる採れたてをいただけるのは、家庭菜園ならではです。
収穫したら汚れを落としてすぐに塩ゆでしましょう。
すぐに食べないという場合は、生のまま冷凍をすることで美味しさをキープすることができます。
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