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夏を代表する花「アサガオ(朝顔)」。初夏に種をまくとつるを伸ばして旺盛に成長し、真夏には次々と美しい花を咲かせてくれます。ここでは、そんなアサガオの育て方をイラスト付きで分かりやすく解説します。花咲の期間が長い品種も登場しているため、上手な育て方で花を長く楽しみましょう。
江戸時代から日本の夏を象徴する花として親しまれ、観賞用として品種改良されてきた「アサガオ(朝顔)」。ヒルガオ科に属し、その名の通り朝に花を咲かせることで知られています。アサガオの花は、日没後10時間に達すると開花をするという性質があり、鮮やかな青や紫、ピンク、白など多様な色を持ち、時期や品種によって少し異なりますが、朝方に開き、昼過ぎにはしぼんでしまう儚さが特徴です。
アサガオは花が特徴的であるほか、つる性植物であるため、フェンスやトレリスに絡ませてグリーンカーテンを作ることができます。また、種から育てやすく、成長が早いため、初心者の方がお花の育て方を学ぶのにも最適な植物です。
アサガオは大きく分けて「西洋アサガオ」と「日本アサガオ」の2つに分けられます。また西洋アサガオや日本アサガオの中でも、「大輪アサガオ」や、「変化アサガオ」などの種類が存在します。
「西洋アサガオ」は、一般的に葉の表面に毛がないタイプで、葉の形はハート形になっています。花が大きく開花期間(9~10月頃)が長く、1つの脇芽から複数の花芽をつけるので花が多く楽しむことができます。一方、「日本アサガオ」は、開花時期(7月中旬~10月頃)で、葉の表面に毛があり、つるの伸び方は西洋アサガオより控え目です。江戸時代から続く伝統的な品種で、1つの脇芽から1つの花芽しか付けませんが、より多様な花色と模様が楽しめることが特徴です。花咲後に種を採取すれば、翌年も同様に種から栽培に挑戦ができます。
「変化アサガオ」とは、突然変異により葉・花などが変化したアサガオを指します。江戸時代から品種の作出が行われてきた「変化アサガオ」はアサガオとは思えない奇抜な姿をしていることが多く、今なお園芸愛好家を魅了し続けています。「変化アサガオ」には種が採取できる「正木」と、種が採れない「出物」の2つのタイプがあり、「正木」は次に植えたものも同じ変化が起こりますが、あまり激しい変化は起こりません。一方、「出物」は遺伝子の組み合わせによって、1/4、1/16等の確率で雄しべや雌しべまで激しく変化し、種が採れない株が出現します。
アサガオは日光を好む植物であり、十分な光を浴びることで元気に育ち、美しい花を咲かせます。目安としては直射日光が1日6時間以上当たる場所で育てることが望ましいです。日照が不足すると茎が細くなり、花付きが悪くなることがあります。
アサガオは暖かい気候を好むため、春から夏にかけて栽培するのが適しています。特に気温が20℃前後の範囲であれば成長が促進され、開花も順調に進みます。ただし、気温が高すぎると水分が蒸発しやすくなり、乾燥によるストレスを受けやすくなるため、水分不足には注意が必要です。また、夜間は最低気温が15℃を下回る場合は、温室を使うなどして保温対策をしましょう。
アサガオは排水性が良好で、かつ適度な保水力を持つ土壌を好みます。市販の園芸用培養土を使用する場合は、「花用」や「ガーデニング用」と記載されたものを選んでも良いでしょう。
また、アサガオはpH6.0~7.0の土壌を好みます。畑・プランター栽培で前作の土を使い回す場合は、土が酸性に傾いている場合があります。種まきの前に、苦土石灰や土壌pHバランス材※₁を使用して、土壌pHを調整しておきましょう。
土壌の通気性や排水性を良くすることで、アサガオの根は健康的に成長します。堆肥や腐植資材リフカ※₂を使用して土をふかふかにしておきましょう。
※₁土壌pHバランス材※₂腐植資材リフカは『自然暮らし』の商品です。
アサガオには多くの品種があり、それぞれ花の色や形、成長の特性が異なります。初心者には、育てやすく病害虫に強い品種がおすすめです。園芸店やオンラインショップで購入する際には、発芽率が高く、保存状態の良いものを選びましょう。
夜間の気温が安定してくる5~6月、気温が20~25℃になったら種まきの適期です。7~9月の夏時期に涼しげな花を次々に咲かせてくれます。
市販のアサガオの種は、発芽しやすいような処理がされていることが多く、そのまま種まきをすることができます。
昨年に採取した種からアサガオを育てる場合は、発芽を促すため種を一晩水に浸けてから種まきをしましょう。水に浸ける際は常温の水を使用し、種が完全に水に浸かるようにします。
土壌のpHを調整し、有機物でふかふかにしつつ初期生育に必要な栄養を準備します。
・pHの調整に苦土石灰または土壌pHバランス材※₁、堆肥または腐植資材リフカ※₂を植え付けの2週間前に土に混ぜ込む。
・元肥と副資材(ミネラル材など)は1週間前に混ぜ込んでおきます。
※プランター栽培で培養土にあらかじめ肥料が入っている場合は、元肥は与えずに副資材(ミネラル材など)のみを与えます。
※₁土壌pHバランス材※₂腐植資材リフカは『自然暮らし』の商品です。
鉢やプランターは直径が20cm以上で深さが20cm以上のもの選びましょう。
①底石用の軽石を入れ、「土壌の準備」で調整した培養土をプランターの8分目まで入れたのち、鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと水を与えます。
②深さ1.5cmの穴を20cm間隔であけて、1つの穴に対して種を2~3粒まきます。
③薄く覆土をして鎮圧します。
④表面が乾かないように水を与えます。(種が流れ出さないよう霧吹きなどで優しく水を吹きかけてあげましょう。)
育苗には黒のポリポット2~3号がおすすめです。
①容器に「土壌の準備」で調整した培養土を表面まで入れて、水をたっぷりとかけます。
②種をポットに2~3粒ずつまき、上から培養土を1cmほどかけます。
③表面が乾かないように水を与えます。(種が流れ出さないよう霧吹きなどで優しく水を吹きかけてあげましょう。)
④発芽したら日光に当たる場所に移動させます。
⑤双葉の様子を見て、元気の良い芽を1本残して間引きます。
⑥本葉が展開して3枚ほどになったら、植え付け適期です。「土壌の準備」で調整した培養土を植え付けたい鉢やプランターの8分目まで入れて、苗がすっぽりと収まるくらいの植穴を開けます。地植えの場合は、日当たりの良い場所を選び、「土壌の準備」で土の状態を整えて植穴を開けましょう。
⑦ポットから苗を取り出し、植穴に植え付けて周りの土を軽く押さえ、15~30㎝ほど離して支柱を立てます。
⑧優しくたっぷりと水を与えます。鉢やプランターは、日当たりの良い場所に置きましょう。
アサガオは水分を好む植物ですが、過剰な水やりは根腐れの原因となるため、適切な頻度と方法での水やりが重要です。
水やりのタイミング:
水やりは朝のうちに行うのが理想的です。特に夏場の昼頃は気温がとても高く、水道からの水がお湯になっている場合があるので注意が必要です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるのが基本ですが、鉢植えの場合は鉢底から水が流れ出るまでしっかりと水を与えます。一方、地植えの場合は土の状態を見て、乾燥しているようであればたっぷりと水をやりましょう。
水やりの頻度:
鉢植えで育てている場合、暑い夏場にはすぐに乾燥してしまう場合があります。水やりは状況によって毎日、特に乾燥が続く時期には朝夕の2回水やりが必要になる場合があります。
一方で、雨が多く湿度が高い日は、過湿によって根腐れの原因になる可能性があるため、水やりは控え目にします。特に、梅雨の時期は注意しましょう。
アサガオには、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の三大要素をバランスよく含んだ肥料がおすすめです。
窒素は葉や茎の成長を助け、植物全体の活力を高める役割を果たします。特に生育初期においては、窒素の含有量が多い肥料を選ぶと良いでしょう。次に、リン酸は花の形成や根の発達を促進するため、開花期に向けての重要な成分です。アサガオの美しい花を咲かせるためには、リン酸が豊富な肥料を使用することが効果的です。そして、カリウムは植物の病害虫への抵抗力を強化し、水分の管理を助ける役割があります。
また、アサガオにはマグネシウムや微量要素も必要です。例えば、マグネシウムはアサガオの光合成をサポートし、カルシウムは細胞壁の形成を助けます。三大栄養素に加えて、これらの成分も含まれているとさらに良いでしょう。
有機肥料と化成肥料は、それぞれ異なる特性と利点を持っています。
有機肥料は、有機由来の成分を含み、ゆっくりと長く栄養供給を行います。元肥として使用することで、アサガオに継続的に肥料を供給することができます。
一方で化成肥料は、栄養素を有機肥料よりも早く供給することができるため、アサガオが急成長する時期の追肥に適しています。
2つをバランスよく組み合わせて使用することで、アサガオの成長をサポートし、長期間にわたって美しい花を楽しむことができます。
液状の肥料を液体肥料(液肥)と呼びます。固形の化成肥料よりも速効性がありますが、水に流されやすいため効果は長続きしません。固形肥料をベースにして、急いで栄養を与えたい場合に液体肥料を使用するといった併用がおすすめです。
①元肥
種まき・植え付けの前に、肥料を土壌にあらかじめ混ぜ込んでおきます。アサガオに継続して肥料成分が供給できる有機入りの肥料がおすすめです。
②追肥
種まき・植え付けから1ヶ月ほど経過したら、固形の肥料を1回与えます。液体肥料の場合は、10日に1回を目安に与えます。
ただし、花が咲き始める7月中旬以降は、肥料を与えないようにしましょう。この時期に肥料を与え過ぎると、葉やつるばかり成長してしまい花が少なくなってしまいます。
支柱は成長するつるを支持し、風や雨から植物を守る役割を果たします。
支柱を設置するタイミング:
育苗した苗を植え付ける場合は、苗を植え付けると同じタイミングで支柱を立てましょう。プランターに直接種をまいて育てている場合は、本葉が5~6枚ほど出てきたら支柱を立てるタイミングです。早すぎると苗が支柱に当たって折れてしまい、葉も傷つきやすく、遅すぎるとつるが絡まずに地面に広がってしまう可能性があります。
おすすめの支柱の素材:
竹やプラスチック製のものがおすすめです。竹は自然素材で見た目が良く、プラスチック製は耐久性に優れています。支柱の高さは、アサガオの品種や栽培スペースに応じて1.5メートルから2メートル程度が理想です。
支柱の立て方(アサガオの仕立て方):
アサガオの株元から15~30㎝ほど離した位置に支柱を立てます。鉢植えの場合は鉢の中央に1本立てるか、鉢の縁に3本の支柱を三角形に配置し、その上部を結びつけてテント状にします。
地植えの場合は、1メートル間隔で支柱を立て、それらを水平に結びつけてつるが絡みやすい構造を作ります。
支柱を地面にしっかりと固定するために、少なくとも鉢植えの場合は20㎝、地植えの場合は30~40㎝挿し込みましょう。
つるが伸びてきたら、柔らかいヒモや園芸用テープでつるを支柱に軽く結びつけて誘引します。結びつける際は、つるが成長する余地を残し、締めすぎないように注意してください。
剪定(摘心)とはアサガオのつるの成長点を切り取る作業で、脇芽(子ヅル)の成長を促進し、花の数を増やすことができます。
剪定(摘心)のタイミング
摘心を行う時期とタイミングは、5~8月頃、本葉が8〜10枚になった頃です。
剪定(摘心)の方法
1.清潔なハサミを用意し、アサガオの一番伸びたツルの先の芽(成長点)を慎重に切り取ります。つるの先の芽を切る事で、他のつるを出そうと脇芽から子づるが出やすくなるので、アサガオの株が充実し、結果的に花芽をたくさん付けられるようになります。
2.また伸ばした子ヅルもある程度伸びてきたら摘芯してあげると更に脇から新しいつるを伸ばすようになります。ハサミを使用する際は、切り口が滑らかになるように注意し、アサガオに余計なストレスを掛けないようにしましょう。
3.摘心後は、アサガオが新たに伸ばし始める子づるを観察し、必要に応じて支柱を立てるなどしてサポートしましょう。
また適宜枯れた葉や変色した葉、枯れたつるを取り除きながら株元の風通しを良くすることで過湿による蒸れを防ぐことができるので、摘芯の作業の際に行いましょう。
アサガオの花柄摘みは、咲き終わった花を取り除く作業です。この作業を行うことで、植物のエネルギーを種子の形成に使わせず、新たな花の開花や株全体の成長を促すことができます。花柄摘みのタイミングは、夏の期間、花がしぼんだ直後に行うことが理想的です。早めに摘み取ることで、株に負担をかけずに済みます。
花柄摘みの方法としては、清潔なハサミを使って花の根元を切り取るか、手で優しくひねって取り除きます。この際、あまり力を入れすぎないよう注意し、茎を傷つけないようにしましょう。また、摘み取った花柄はそのまま放置せず、きちんと処分することで株元が清潔に保たれ、病害虫の発生を抑制することができます。
咲き終わった萎れた花だけを摘んでも、根元の子房が残っていると結実してしまい体力を消耗してしまいます。種をまだ取りたくない場合は、適宜花柄を根元から取り除く事で、アサガオをさらに長く美しく楽しむことができます。
アサガオによく見られる病気の一つがうどんこ病です。これは白い粉状のカビが葉に付着する病気です。見つけたら患部をすぐに取り除いて処分しましょう。薬剤で予防する事も対策しても良いでしょう。うどん粉病にならないように、風通しの良い場所で育て、水や肥料を適切に与えて丈夫なアサガオを育てましょう。
次に、根腐れ病も注意が必要です。この病気は過剰な水やりや排水不良が原因で発生し、根が腐ってしまうため、適切な水やりと排水性の良い土壌環境を整えることが予防策となります。
さらに、モザイク病にも注意が必要です。この病気はウイルスが原因で、葉にモザイク状の模様が現れ、成長を妨げます。感染した植物は早期に除去し、他の植物への感染を防ぐことが重要です。
アサガオに影響を与える主な害虫には、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ、ナメクジなどがあります。
アブラムシは葉の裏に集まって樹液を吸い、植物の成長を妨げます。このため、見つけ次第、手で取り除くか、石鹸水をスプレーして駆除するのが効果的です。
ハダニは乾燥した環境を好み、葉に白い斑点を作ります。水を頻繁に霧吹きで葉にかけて湿度を高めることで、ハダニの発生を抑えることができます。
また、ヨトウムシやナメクジは夜行性で、葉を食べ尽くすことがあります。捕獲が難しいため、被害が確認された場合は、早朝や夕方に葉をよく観察し、手で取り除くか、農薬を使用することが有効です。
①摘心
摘心とは、成長初期に主茎の先端を切り取ることで、脇芽からの花芽の展開や新しいつるの成長を促進し、花数を増やす方法です。詳しい摘心の方法はこちら
②水やりの頻度
アサガオは水を好みますが、過剰な水やりは根腐れを引き起こす可能性があります。朝と夕方の涼しい時間帯に、土が乾き始めたらたっぷりと水を与えるのが理想的です。特に花が咲き始める時期は、適切な水分を保つようにしましょう。詳しい水やりの方法はこちら
③肥料の与え方
アサガオは成長期に多くの栄養を必要とします。月に一度程度の緩効性肥料の使用をお勧めします。開花期には、リン酸が多く含まれた肥料を与えると、花つきが良くなります。詳しい肥料の与え方はこちら
④日当たりの管理
アサガオは日光を好むため、十分な日照を確保することが重要です。ただし、真夏の直射日光は葉焼けを起こす可能性があるため、午前中の日光をしっかり浴びせ、午後は適度に日陰を作るなどの工夫をしましょう。
⑤花柄摘み
咲き終わった花を摘み取る「花柄摘み」を行うことで、株の体力消耗を防ぎ、また次の花咲に備えることができます。
おすすめの肥料はこちら