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ローズマリーの育て方完全マニュアル|上手な肥料の与え方も

ローズマリーの育て方完全マニュアル|上手な肥料の与え方も

爽やかな香りで肉や魚の臭い消しや風味付けとして重宝される「ローズマリー」。常緑低木であるため、観葉植物としても楽しむことができます。ここでは、そんなローズマリーの地植えでの育て方だけでなく鉢植え・プランターでの育て方まで、イラスト付きで分かりやすく解説します。

ローズマリーの基本情報

ローズマリーの基本情報

ローズマリーとは?

ローズマリーは、地中海沿岸を原産とする常緑性の低木で、独特の香りと風味を持つハーブとして広く知られています。歴史的には、ローズマリーは料理や薬用、さらには宗教儀式にも使用され、古代ギリシャやローマでは記憶力を高めると信じられていました。

ローズマリーの葉は、針のように細長く、濃い緑色をしており、触れると芳醇な香りを放ちます。この香りの主成分である1,8-シネオールとカンファーは、料理に深い風味を加えるだけでなく、アロマセラピーでも活用されています。また、春から初夏にかけて小さな青紫色やピンク色などの花を咲かせ、庭に彩りを添えてくれます。

このハーブは耐寒性と耐乾性に優れ、比較的育てやすい植物として園芸初心者にも人気があります。

ローズマリーの種類は豊富

ローズマリーの種類は豊富

ローズマリーは、花や葉の色が品種により様々で、さらには乾燥や寒冷な気候に強い品種や、香りが強いもの、直立性タイプや地面這うほふく性タイプの品種など、その形態は多岐にわたります。ご自身の育てる目的や環境に合った品種を選んでみましょう。

ローズマリーの生育に適した環境

ローズマリーの生育に適した環境

ローズマリーは地中海沿岸が原産のハーブで、乾燥した環境を好みます。その性質に合わせた育て方をすることがポイントです。

気温
ローズマリーは15~25℃の温暖な気候を好みますが、寒さにもある程度耐性(-5~-10℃)があります。ただし、寒冷地では冬場に鉢植えを室内に取り込むか、防寒対策を施すことが推奨されます。

日当たり
ローズマリーは直射日光をたっぷり浴びることで元気に育ちます。理想的には、一日に少なくとも6時間以上の日光を確保することが望ましいです。日照時間が少ないと成長が鈍くなり、香りも弱くなる可能性があるため、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。

土壌
ローズマリーは水はけの良い土壌を好みます。砂質や石灰質の土が理想的で、湿気が多い土壌では根腐れを起こすことがあります。また、弱アルカリ性の土壌(pH値が6.0~7.5程度)を好むため、使い回した土を使う際は苦土石灰や土壌pHバランス材を混ぜ込んでpHを矯正しましょう。

風通し
ローズマリーは乾燥に強い植物ですが、風通しの良い場所で育てることも大切です。通気性が良いと病害虫の発生を防ぎ、健康な成長を促進します。特に梅雨時期や湿度が高い季節は注意が必要です。

ローズマリーの育て方の基本

土壌改良

ローズマリーへの肥料(元肥)

肥料の効果を発揮させるため、植え付けの前に土壌を改良しておきましょう。特に、プランター栽培などで土を使い回していると土壌の通気性や排水性、保肥力などが低下していくため、堆肥などの有機物または腐植資材リフカを混ぜ込んでおきます。

また、市販のハーブ用培養土を使用する場合においても、パーライト川砂を混ぜて水はけをさらに良くしましょう

さらに、畑・プランター栽培どちらにおいても土壌pHは酸性に傾きがちになります。土壌pHを6.0~7.5に調整するため、苦土石灰または土壌pHバランス材も混ぜ込んでおきましょう。さらに、肥料入りではない土壌を使用する場合、元肥として緩効性の肥料をあらかじめ土に混ぜ込みます。

植え付け方法

ローズマリーの植え付け方法

ローズマリーの植え付けに適した時期は春、または秋です。

鉢植え・プランター栽培の場合

ローズマリーは根が深く広がるため、深さ30cm以上の鉢を選びましょう。通気性が良いテラコッタやプラスチック製の鉢が適していますが、水はけを良くするために底に穴があるものを選ぶことがポイントです。

①鉢・プランターに鉢底石を入れ、「土壌改良」で調整した土を2/3ほど入れます。

②苗を鉢の中央に置き、根鉢を崩さないよう注意して植え付けます。このとき根元が埋もれすぎないよう、少し高植にすることがポイントです。

地植えの場合

ローズマリーは日光を好むため、日当たりの良い斜面に植え付けると元気に育ちます。

①「土壌改良」で調整した土に、ローズマリーの苗が収まるほどの穴を掘ります。

②苗を穴に置いて、根鉢を崩さないように注意して植え付けます。根元は土壌表面より少し高めに植え付けましょう。

ローズマリーの寄せ植えポイント

ローズマリーは、パンジーやビオラ、ゼラニウム、ラベンダーなど、日当たりと排水の良い場所を好む植物と相性が良い傾向にあります。

水やりの頻度と方法

ローズマリーへの水やりの頻度と方法

ローズマリーは乾燥に強いハーブであり、過剰な水やりは根腐れを引き起こす可能性があります。一般的には、土の表面が完全に乾いたら水を与えるのが理想的です。特に鉢植えの場合、鉢底から水が流れ出るまでしっかりと水を与え、鉢皿に水が溜まらないよう注意します。一方、地植えでは基本的には自然の雨量に任せ、乾燥した日が続くようであれば水やりをしましょう。

ローズマリーは根が深く張るため、深く水を浸透させることが大切です。浅い水やりは表面だけが湿り、根が深く伸びるのを妨げます。また、早朝や夕方の涼しい時間帯に水やりを行うことで、蒸発を防ぎ、効果的に水分を吸収させることができます。

肥料の種類と与え方

ローズマリーへの肥料の種類と与え方

肥料は、窒素、リン酸、カリウムのバランスが取れたものを選ぶと良いでしょう。特にリン酸は、根の発達や花の形成に重要な役割を果たします。市販のハーブ用肥料や、緩効性肥料が手軽でおすすめです。化学肥料を利用する場合は、成分表示を確認し、過剰施肥にならないよう気を付けましょう。

有機肥料を選ぶ場合は、牛糞堆肥や骨粉などが効果的です。これらは土壌の微生物活動を促進し、長期的な土壌改善にも寄与します。ただし、有機肥料は分解に時間がかかるため、効果を発揮するまで遅くなるというデメリットがあります。早めに肥料を利かせたいという場合は、液体肥料を補助的に使用すると良いでしょう。

与えるタイミングとしては、春から初夏にかけての生育期が最も適しています。
4月から6月にかけて、月に一度のペースで施肥を行います。また、秋に入る前の9月にも一度施肥すると、冬越しがスムーズになります。肥料は根に直接触れないよう、株元から少し離れた場所にまくことがポイントです。

有機入りの化成肥料と、マグネシウム+微量要素で香り高いローズマリーを

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肥料の過不足の失敗が少なくて園芸初心者でも安心

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ローズマリーの手入れと管理

ローズマリーの手入れと管理

ローズマリーは植え替えない?

ローズマリーを大きくor小さく育てたいフロー図

ローズマリーは移植を嫌います。そのため地植えの場合は植え替えを行わないことが基本になりますが、鉢植えの場合は根詰まりを起こすため1~2年に1度を目安に植え替える必要があります。しかし、コンパクトに育てたいという場合は「挿し木」によって小さな苗から再スタートできるため、こちらの方法も検討してみてください。

ローズマリーの植え替え方法

①根元に気根※が出てきた場合、もしくはさらに根が伸びて鉢底から出ている場合は植え替えをしましょう。植え替えに適した時期は春、または秋です。

②根鉢を崩さないように注意して、ひと回りおおきな鉢に植え替えます。

※地上部に出てくる根のこと

剪定方法

ローズマリーの剪定方法

剪定をする時期は、4~6月の梅雨前までが最適です。春先から初夏にかけての成長期には、剪定を行うことで新しい芽の成長を促進し、より豊かな枝ぶりを実現できます。

①剪定は思い切って、全体的に約三分の一程度を切り戻します。

②枯れた葉や病気の枝を取り除きます。

③内部に通気性を確保するため、密集した箇所の枝を間引きます。

剪定した枝は乾燥させて料理やポプリとして利用することが可能です。

害虫対策と予防法

ローズマリーには、蚊やハエ、ダニ、ノミなどの害虫に効果がある虫除け効果が期待できます。一方で、ベニフキノメイガやハダニ類などの害虫が発生することもあります。

害虫対策としては、まず定期的に葉の裏をチェックし、異常が見られた場合は速やかに対応することが重要です。害虫の発生を未然に防ぐためには、適切な水やりと風通しの良い環境を維持することが基本です。また、天然の殺虫剤や石鹸水を用いることで、自然に優しい方法で害虫を駆除することができます。特にハダニ類には、葉の裏に水をスプレーするだけでも効果的です。さらに、害虫が発生した場合は、被害を受けた葉や枝を早めに取り除くことも予防策の一つです。

ローズマリーの収穫タイミングと方法

ローズマリーの収穫タイミングと方法

ローズマリーは基本的に年中収穫することができますが、1~3月の間は成長が停滞するため、控え目にしましょう。

枝の先端から5〜10cmをカットして収穫します。この時、全体の1/3以上を一度に収穫しないように注意します。木質化した古い枝を避け、柔らかく新鮮な緑色の枝を選んで収穫するのがポイントです。

ローズマリーの育て方ステップアップ

冬越し・夏越しのポイント

ローズマリーの冬越し・夏越しのポイント

ローズマリーは比較的丈夫な植物ですが、季節ごとの適切なケアが重要です。

冬は、特に寒冷地での霜や雪に注意が必要です。鉢植えの場合は、室内に移動させるか、不織布で覆うなどして保温を図りましょう。また、暖房の影響を受けにくい場所に置くことも大切です。地植えの場合は、マルチングを施して根元を保護し、寒風を防ぐために風よけを設置することが効果的です。

一方、夏越しでは、強い日差しと高温からローズマリーを守ることがポイントです。直射日光が長時間当たらないように半日陰に移動させるか、遮光ネットを使用すると良いでしょう。また、土壌が乾燥しすぎないように定期的な水やりを心掛けますが、水はけの良い土壌を維持し、水が溜まらないように注意が必要です。

ローズマリーの増やし方

ローズマリーは挿し木や種まきで増やすことができます。

挿し木の方法

ローズマリーの挿し木の方法

①まず、健康で新しい枝を選びます。選ぶ枝は、節の直下で切り取るのがポイントです。
長さは1015cm、葉が23枚残るようにカットします。切り口は斜めにカットし、切り口の表面積を大きくします。30分~1時間を目安に水に浸けて、発根を促進します。

②切り取った枝を挿し木用の土に挿します。挿した後は、水をたっぷりと与え、湿度を保つためにビニール袋をかぶせるか、温室内で管理します。

③挿し木後は、直射日光を避けて明るい場所で管理しましょう。発根が確認できるまで、土が乾かないように注意深く水やりを続けましょう。発根が確認できたら、徐々に外気に慣らし、定植の準備を進めます。

種まきの方法

ローズマリーの発芽に適した気温は20~25℃と高めです。おすすめの種まきの時期は春または秋です。発芽率はあまり高くないため、初心者の方は苗からの育成がおすすめです。種を採取する際は、不織布などで花を覆い、しっかりと熟した種を採取して保管しましょう。

①タネまき用土を入れた育苗箱やポットに種を1cm間隔に4~5粒を目安にまきます。ローズマリーの種は細かいので、厚紙に種をのせてパラパラとまくか、ピンセットでひと粒ずつ種をつまんでまくと良いでしょう。

②種をまいたら、うっすらと土をかぶせます。

③霧吹き等で水をしっかりと与え、芽が出るまでは乾かないように注意します。

④芽が出てからの生長も遅いので10日ごとに薄い液肥を与えます。

⑤育苗箱で育てている場合は、草丈が約3cmになったらポットに植え替えます。

⑥草丈が10~15cmほどになるまでは日陰で育てます。

⑦葉が4枚程生えてきたら、元気な芽を残して葉が触れ合わない程度に間引きします。

⑧地植えにする場合は、30cm以上の株間を設けて植え付けます。

育て方のポイントを押さえて、香り豊かなローズマリーの栽培を

育て方のポイントを押さえて、香り豊かなローズマリーの栽培を

ローズマリーの栽培は比較的簡単ですが、より香り・葉の美しさを楽しむためにはローズマリーにとって適切な環境を整えることが大切です。ローズマリーは直射日光をたっぷり浴びることで元気に育ちます。日照時間が少ないと成長が鈍くなり、香りも弱くなる可能性があるため、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。また、土壌、水やりの頻度や肥料の与え方には特に注意して管理しましょう。また、定期的な剪定で樹勢と健康状態を維持しつつ、挿し木などで株を更新することも検討してみてください。

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