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可愛らしい多肉質な葉を持ちながらも非常に丈夫で乾燥に強く、初心者でも育て方さえ覚えてしまえば簡単に育てられる&増やすことができる多肉植物「セダム」。たくさんの色や形、種類があり、寄せ植えだけでなく、グランドカバーとしてもとても人気があります。ここでは、そんなセダムの基本の育て方を分かりやすくご紹介いたします。
セダムは主に北半球の温暖地原産のベンケイソウ科の植物です。その魅力の一つは様々な形や色の葉を持つことにあります。緑や赤、黄色といった多彩な色合いがあり、庭や室内のインテリアに彩りを加えます。また、葉には水分を蓄える能力があるため、水やりの頻度が少なくて済むこともポイントです。小さなスペースでも育てられるため、鉢植えや寄せ植えとして人気が高く、またその旺盛で丈夫な性質から地植えにも向いており、ロックガーデンやグランドカバーとしても利用されています。
セダムは非常に種類が多く、全世界に400種類以上が存在していると言われています。代表的な品種としては、ポピュラーで育てやすい「タイトゴメ」、秋から冬にかけての紅葉が美しい「オーロラ」、葉が薄くてグランドカバーとして人気が高い「マルバマンネングサ」や「ミセバヤ」などがあります。また、ツルを伸ばしてぷっくりとした葉をたくさんつける「グリーンネックレス」は、吊り下げ鉢(ハンギンググリーン)として人気があります。
鉢植えや寄せ植え、ハンギンググリーン、グランドカバーなど、使用目的に合わせてセダムを選びましょう。
セダムは一般的には高温に耐性がありますが、品種によって多少の違いがあり、「オウレイ(黄麗)」のように暑さに強くて寒さにやや弱い品種もあれば、「オーロラ」のように暑さに弱くて寒さに強い品種もあります。育てる環境に合わせて、品種を考えると良いでしょう。
セダムは多湿に弱く、水はけの良い土を好みます。一般的には、サボテン用の土や多肉植物専用の培養土が適しています。これらの土は通気性が良く、過剰な水分を排出するため、根腐れを防ぐことができます。自分で土をブレンドする場合は、砂や硬質の赤玉土、パーライトを混合すると良いでしょう。また、腐植資材リフカを混ぜ込んでおくことで適度な保水性と排水性を土壌に持たせることができるのでおすすめです。鉢に植え付ける際は、鉢の底に鉢底石を敷いて排水性を確保することも効果的です。地植えの場合は、水が溜まりやすい箇所は避けるか排水性を改善するようにしましょう。
セダムは日当たりを好む植物で、特に明るい日差しの下でよく成長します。そのため、日中の直射日光を数時間浴びられる場所に置くのがベストです。ただし、真夏の強い直射日光は葉焼けを引き起こすことがあるため、適度な遮光が必要です。屋内で育てる場合は、南向きの窓辺など明るい場所を選んでください。
セダムは水を与えればぐんぐん成長する一方で、過湿にはとても弱い多肉植物です。性質上、多肉質の葉が水分を保持しているので、ある程度乾燥状態が長く続いても枯れることはありません。そのため水やりの基本は、土が完全に乾いたら与えるようにします。以下季節毎の水やり頻度を参考にしてみてください。
3~6月、9~10月:成長期
セダムが活発に活動し、水を与えれば成長ができる時期です。土の表面がしっかり乾燥したのを確認して、2~3日後に鉢底から染み出すくらいたっぷりと水を与えます。過度に乾燥していると水が土の中心部まで浸透しないで、鉢やポットの隙間から流れ出てしまう場合があります。用土によって異なりますが、土がカチカチになっている場合は特に注意し、複数回に分けてしっかりと水を与えるようにしましょう。セダムは過湿を嫌う反面、水が好きな植物なので、しっかりとメリハリをつけて与えましょう。
7~8月:梅雨時期
日差しも強くなり、梅雨で長雨が続く日も多くなるので、直射日光と雨が直接当たらない場所に避難させましょう。雨が降り続いている状態で水を与えてしまうと乾きが遅く、土の中が過湿になって根腐れを起こしてしまう可能性が高まります。晴れた日が2日以上続く日を狙って水を与えるか、水やりの機会がない場合は無理に与えないで様子を見ましょう。乾燥には強いので少しくらい水が切れても問題ありません。水切れのサインがある場合は、土の表面が湿るくらいの少量水を与えて様子を見ましょう。
11~2月:休眠期
品種にもよりますが基本的に冬の時期のセダムは活動が低下していき、根から水を吸収する力も落ちていきます。14日(2週間)~月に1回ほどの目安で、土の表面が湿るくらいの水量を与えましょう。(鉢やポットの底から染み出さない程度でOK)
セダムの水切れのサイン
土の表面を見ただけでは水が足りているかどうか分からない場合があります。そんな時はセダムの多肉質の葉を軽く触ってみましょう。水が十分に足りているセダムの葉は固く、パンパンに膨れています。逆に柔らかい場合は、水が切れているサインです。また多肉質の葉にしわが寄っていたりするのも水が切れ始めているサインなので、日頃の観察を欠かさないようにしましょう。
冬の間、セダムは休眠期に入るため、育て方には注意が必要です。
置く場所に注意
セダムは霜や雪などで凍結すると株を傷めてしまうことがあります。寒冷地では、鉢植えであれば屋内に入れて凍結を防止すると良いでしょう。室内で育てている場合、暖房器具の近くに置くと乾燥しすぎることがあるため、乾燥した空気が直接当たらない離れた場所に置くようにしましょう。また、セダムは日光を好む植物のため、冬季もできるだけ日当たりの良い場所を選んで管理しましょう。
基本的にセダムはそれほど多くの肥料を必要としませんが、春(4月~5月)と秋(9月~10月)の成長期に与えるのが効果的です。また、肥料の成分としては窒素、リン、カリウムのバランスが取れたものを選ぶと良いでしょう。与える肥料の種類としては、頻度と量が調整出来る、希釈タイプの液体肥料がおすすめです。
春(4月~5月)と秋(9月~10月):
液体肥料を規定の濃度に薄めて、14日(2週間)に1回くらいの頻度で与えてください。
肥料の過剰な使用は避けましょう。過剰な栄養分は、根を傷めたり、葉が変色したりする原因になることがあります。また、液体の肥料は水と一緒に肥料を与えるため、過湿にならないように注意しましょう。
セダムをしっかり&じっくり育てる
植え付け・植え替えが可能な時期は、成長期の春(3~6月)または秋(9~10月)ですが、最適な植え替え時期はセダムが休眠から明けて、活動開始し始めた3月下旬~4月頃がおすすめです。この時期に植え替えを行うと、植え替え後の根が受けたダメージの回復が早く、速やかに生育期を迎えることができます。またセダムは成長が非常に早く、鉢植えの場合、根が窮屈になると急に生育が悪くなってきます。植え替えは1~2年に一度、根が鉢いっぱいになった際に行いましょう。
①「適切な土の選び方」で土壌を調整しておきます。また、鉢植えの場合は鉢底に鉢底ネットと鉢底石を敷きます。
②苗の根を軽くほぐし、根鉢全体が土に埋まるように植え付けます。
③植えた後は、たっぷりと水を与えます。鉢の底から水が流れるまでしっかりと水を与え、受け皿に溜まった水は捨てましょう。
④風通しの良い場所に置いて、土が乾燥したら水を与えるようにし、過剰な水やりを避けます。
セダムが伸びすぎたり密集したりした場合は、剪定を行うことで形を整え、風通しを良くすることができます。また、剪定した部分からセダムを増やすことができます。
剪定時期:
セダムの剪定に適した時期は、3月下旬~4月頃と9~10月中旬頃です。特にセダムが活動開始する3月と9月は、成長期を迎え始める時期なので剪定で受けたダメージの回復も早く、セダムの新芽の展開を促すことができます。
剪定方法:
セダムの伸びすぎた茎や、枯れたり傷んだりしている葉、過密になった部分を消毒した清潔なハサミで取り除きましょう。風通しを良くすることで過湿になるのを防ぐ効果もあります。
セダムは1つの株から同じ個体を増やすことができます。挿し木と葉挿し、株分けの3つの方法があります。タイミングとしては剪定の時期と同じ、3月下旬~4月頃と9~10月中旬頃がおすすめです。剪定の際に余分にカットしたセダムを挿し木や葉挿しで増せるので挑戦してみてください。病気などを防ぐため消毒した清潔なハサミを使用しましょう。
挿し木は健康な枝や茎を選びカットし、切り口を乾燥させ、発根させたものを土に植えて増やす方法です。
挿し木の手順:
①健康で成長が盛んな葉が付いた茎を選び、先端から5㎝くらいの場所をカットし、カットした切り口より少し上の葉は取り除いておきます。
②切り取った茎を風通しの良い日陰に置き、1ヶ月ほど切り口をしっかり乾燥させます。
③切り口から細い根が発根し、1㎝ほど根が伸びてきたら土に植えます。
④ポットや鉢に土を入れ、発根している切り口の方から土に挿し込み、直射日光を避けた明るい日陰の場所に置きます。
⑤植えてから4~5日後に土の表面が少し湿るくらいに水を与えます。その後は10日おきを目安に、土が乾燥しているのを確認できたら土が湿る程度に水を与えます。
セダムの茎から外れた葉を土の上に置き、発根させる方法です。
葉挿しの手順:
①ポットに土を入れて、剪定や挿し木などで茎から外れた健康な葉を平らに置きます。
※もともと茎と接着していた部分(切断面)を、土に軽く触れるように平置きしてください。土に挿してしまうと発根しづらくなります。
②葉を土に置いたら、直射日光を避けた明るい日陰の場所に移動して管理します。
③1~2ヶ月後に葉から子株ができて、子株から少しずつ発根してきます。元の葉は子株ができると少しずつ枯れてきます。
④子株から発根が確認できたら、植え替え用のポットに土を入れ、子株の根が隠れるように優しく植え付けます。
⑤植えてから4~5日後に、土の表面が少し湿るくらいに水を与えます。その後は10日おきを目安に、土が乾燥しているのを確認したら湿る程度に水を与えます。
セダムの株分けは、成長した株を分けて新しい株を作り出す方法で、セダムを多く増やすことができます。
株分けの手順:
①株分けを行うセダムを選び、鉢から丁寧に抜き取ります。取り出す際に根を傷つけないように注意しましょう。
②根元から複数の茎が生えている部分を確認し、それぞれの茎が傷んで枯れていないかチェックしましょう。株を分ける際は、切り分ける株ごとに根がある程度残るようにしながら分けます。
③切り分けた株を、新しい鉢やポットに植え付け、直射日光を避けた明るい場所に置きます。
④植えてから4~5日後に土の表面が少し湿るくらいに水を与えます。その後は10日おきを目安に、土が乾燥しているのを確認したら土が湿る程度に水を与えます。
水やり:
初心者がセダムを育てるうえで、よく直面する失敗の一つは過剰な水やりです。セダムは乾燥に強い多肉植物で、葉に水分を蓄える性質があるため、頻繁な水やりは必要ありません。特に、鉢植えのセダムは排水性の良い土を使用している場合でも、水分が過剰だと根腐れを引き起こしやすくなります。水やりのタイミングは、土が完全に乾いてから行うことが基本です。
日光:
セダムは日光を好む植物ですが、直射日光に長時間さらされると葉焼けを起こすことがあります。特に夏場は、直射日光を避けるために半日陰で管理するか、午前中の柔らかい日光を受けられる場所で育てると良いでしょう。
肥料:
セダムは肥料をあまり必要としない植物ですが、成長期に緩効性肥料や液体肥料を与えることで元気に育ちます。ただし、肥料の与えすぎは葉や茎を弱くする原因となるので、適量を守ることが大切です。
剪定や植え替え:
セダムは成長が早い品種が多いため、定期的な剪定と植え替えが必要です。剪定は枯れた葉や徒長した部分を取り除くことで、風通しを良くし、新芽の展開を促すことができます。植え替えは1~2年に一度、根が鉢いっぱいになった際に行うと良いでしょう。
セダムは屋外での栽培に適した多肉植物です。多くのセダム種は寒さや乾燥に強く、屋外での栽培においても比較的手間がかかりません。屋外で育てる際にはいくつかのポイントを押さえておきましょう。
日光:
セダムは日当たりを好むため、日光が十分に当たる場所で育てることでしっかりと締まった健康的で美しい株になります。しかし、真夏の直射日光には注意が必要です。特に若い苗や新しく植えたばかりのセダムは、葉焼けを起こすことがあります。適度な遮光を行うか、半日陰になる場所を選ぶと良いでしょう。
水やり:
屋外では雨が自然な水分補給になることが多いのですが、長期間雨が降らない場合や非常に乾燥した環境では、適宜水やりを行う必要があります。水やりの頻度は、土が完全に乾いてから行うのが基本です。一方、鉢植えの場合、8~9月の梅雨時期や秋の長雨の季節は、長期間雨に当たると土の中の水が乾燥せずに過湿になり、根腐れを起こしてしまう可能性があります。雨が当たらない場所に避難させると良いでしょう。
気温:
寒冷地では必要に応じて防寒対策を行うことも検討しましょう。霜が降りる地域では、ビニールなどで霜よけをする、もしくは屋内へ一時的に移動させるなどの対策をしましょう。
水やりの過剰:
枯れる原因として多いのは、過剰な水やりです。セダムは乾燥に強い多肉植物で、水はけの良い土を好みます。土が常に湿っている状態は根腐れを引き起こすことがあり、枯死の主要原因の一つになっています。水やりは土の表面が完全に乾いてから行いましょう。
日光不足:
光不足もセダムを枯らす要因となります。屋内で育てる場合は、窓際などの明るい場所が理想的です。
冬季の凍結:
寒さにある程度強いセダムでも凍結するほど寒すぎる場合は、最悪枯死してしまう場合があります。鉢植えで屋外管理をしている場合は特に、寒さからの生育不良になる場合もあるので、屋内に避難させるなどの防寒対策をしましょう。
詳しくは冬の育て方と注意点へ
害虫:
アブラムシやカイガラムシなどの害虫が発生すると、セダムは弱ってしまいます。定期的に葉や茎を観察し、早期に発見して駆除しましょう。
鉢植え、地植えのどちらも人気が高いセダムは、園芸初心者でも比較的簡単に育てることができる多肉植物です。また、挿し木や株分けでの増やし方も簡単なため、初めてチャレンジするという方にもおすすめです。育て方のポイントを押さえて、鉢や庭をセダムで彩りましょう。