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パプリカの栽培方法

パプリカ

ピーマンとは異なり、肉厚で苦みが少なく、甘みが強く感じられるパプリカ。
赤や黄など、美しい色合いで料理を彩り、生でも美味しくいただけます。
ピーマンの栽培より難しいとされていますが、ポイントを押さえればご家庭でも栽培できます。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。

栽培カレンダー

※クリックまたはタップで拡大表示

植付の時期

苗の植え付け適期は5月です。薄曇り~晴天の午前中に植付を行いましょう。
パプリカは寒さに弱く、22~30℃が生育適温です。しっかりと気温が上がっていることを確認して植え付けましょう。
気温が低い場合は、ビニールトンネルなどで覆い適温期になるまで保温しながら育てます。

最適土壌

過湿・乾燥に弱いため、保水性が高く、排水性も良い、肥沃な土が適しています。
日当たりの良い場所で栽培しましょう。
最適pHは6.0~6.5で酸性土壌を嫌うため、苦土石灰や土壌pHバランス材※₁などでpH調整をしましょう。

※₁土壌pHバランス材は『自然暮らし』の商品です。

土壌の準備

土壌のpHを調整し、有機物でふかふかにしつつ初期生育に必要な栄養を準備します。

・pHの調整に苦土石灰または土壌pHバランス材※₁、堆肥または腐植資材リフカ※₂を植え付けの2週間前に土に混ぜ込む。
・元肥と副資材(ミネラル材、アシスト材)は1週間前に混ぜ込んでおきます。

※プランター栽培で培養土にあらかじめ肥料が入っている場合は、元肥は与えずに副資材(ミネラル材、アシスト材)のみを与えます。
※₁土壌pHバランス材※₂腐植資材リフカは『自然暮らし』の商品です。

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苗の選び方

パプリカの良い苗
パプリカの若苗と老化苗

育苗は期間が長く難易度が比較的高いため、苗を購入して植え付けることがおススメです。
本葉が10枚ほどついていて全体的にがっちりとしており、1番花が開花間近の苗が理想です。
蕾がまだ小さすぎる若苗を植え付けると葉ばかり茂って花がつきにくくなり、1番果がすでに着果しているような老化苗だと初期生育が順調にいかず全体的に小さな株になってしまいます。

植付

プランター栽培の場合

パプリカの植付(プランター栽培)

根が深く成長する野菜なので、深さ30㎝以上の鉢やプランターがおすすめです。

①底石用の軽石を入れ、「土壌の準備」で調整した培養土をプランターの8分目まで入れます。

②65型プランターに2株を目安に、スコップで穴を掘り、苗を根鉢を崩さないように植え付け、根元の土を軽く押さます。

③植え付けたら仮支柱を斜めに立て、苗の茎と支柱を紐で軽めに誘因してから、鉢底から水が染み出るくらいたっぷり水を与えます。

気温が22℃より低くなる場合は、ビニールでトンネルをつくり保温しながら育てましょう。

畑栽培の場合

ピーマンの植付(畑栽培)

「土壌の準備」で土壌を調整しておきます。

①排水性を高めるため、畝をつくります。

②土壌の極端な乾燥や降雨による水分過多を防ぐために畝にマルチを張ります。

③株間は50㎝以上に設定して、マルチの定植部分に切れ込みを入れて、スコップで苗の鉢土が埋まる程度の穴を掘り、畝と鉢土の表面が同じ高さになるように植え付けます。

④ピーマンは茎が折れやすいので、植え付けたら仮支柱を斜めに立て、苗の茎と支柱を紐で軽めに誘引します。
※定植後、畑が乾燥している場合は水をたっぷりと与えます。

気温が22℃より低くなる場合は、ビニールでトンネルをつくり保温しながら育てましょう。

支柱

ピーマンの支柱

定植後2~3週間ほどすると株も根付いて大きく安定してくるので、120㎝~150㎝ほどのしっかりとした支柱を立てます。
支柱はパプリカの苗を中心に三角形に3本支柱を立て、地表から15~20㎝ほどの所で交差させ固定します。

水やり

パプリカの水やり

パプリカは根付くまでに時間がかかるので、乾燥しすぎないよう定植の際にしっかり水を与えましょう。

パプリカは高温を好みますが、気温が高すぎると苗が萎れてしまうことがあります。
萎れたからと言って気温が高い日中に水をあげてしまうと、水温が高くなりすぎて根が腐ってしまうので、気温が低くなる夕方に水を与えましょう。
また、定植後の生育初期に過度に水を与えすぎないことで、根を地中深くに張らせることが出来ます。
一方で、収穫が始まってくる7月頃からは株も成長し、水が不足しやすくなります。
また乾燥が続くと果実が奇形になったり、カルシウム不足による尻腐れ果が発生するので、十分注意しましょう。

追肥のタイミング

パプリカの追肥

たくさんの果実をつけながら成長していくので、定植して20日~30日経過したら1週間~10日に1回を目安に肥料を与えて樹勢を維持しましょう。

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仕立て方

ピーマンの仕立て方

広いスペースがある場合は、主枝と側枝2本の3本仕立てがおすすめです。
定植後に1番花が着果したころ、すぐ下の側枝(わき芽)と、その下にある勢いの良い側枝(わき芽)を残して、それより下のわき芽を取り除きます。
ベランダなどそこまでスペースが取れない場合は主枝と、1番花のすぐ下の側枝だけ残す、2本仕立てがおすすめです。
パプリカの枝は折れやすいので、伸ばす側枝と主枝は支柱にそれぞれ軽く誘引していきましょう。

尻腐れにご注意を

パプリカの尻ぐされ

尻腐れとは、実のお尻の部分が黒ずんで、最終的に腐ったように崩れてしまう生理障害のことです。
トマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、パプリカ等に症状が現れます。
主な発生時期は5~10月で、一度尻腐れにかかった実は、残念ながら元に戻ることはありません。見つけたら摘み取って廃棄しましょう。

尻腐れはなぜ起こる?

尻腐れの原因の一つに、「カルシウムの欠乏」があります。
実の肥大期に、実へのカルシウムの供給量が減少すると、尻腐れのリスクが高まります。
カルシウムの供給量は、窒素過剰や水分不足または水分過剰によるストレスによって減少しやすくなります。

尻腐れ対策のコツ

水はけのいい土で育て、苗を植え付ける2週間前までに苦土石灰(カルシウム)を施します。
N(窒素)の多い肥料を与え過ぎると、カルシウムの吸収を阻害してしまうので、適量を心がけましょう。
また、水やりが少なく、土が乾燥しすぎてもカルシウムの吸収は悪くなります。
髙畝にするなどして、水はけのいい土で栽培することがポイントです。
また、トマト・ピーマン・パプリカなどを含むナス科の連作は避けましょう。

高温を好むパプリカでも、あまりにも気温が高く日差しが強い場合は、植物の蒸散がうまくいかないことがあります。
蒸散できなければ新しい水分を根から吸えないので、カルシウムのような栄養分も足りなくなってしまいます。
土がカラカラに乾いているときも同様です。
夏の間は、特に土の乾燥状態に注意して水やりをしましょう。

完熟するまでの実の保護

パプリカが完熟するまでの実の保護

パプリカは実がついてから完熟に至るまで、非常に時間がかかる野菜です。
完熟までにかかる期間は、なんと肥大完了から約3週間。
その長い期間中に、雨に当たりすぎると実が傷んで腐ってしまうことがあります。
雨を避けるため、ビニールなどを被せましょう。

健康状態

ピーマンの健康状態と花

花を観察することで、健康状態を調べることができます。

①健康:【長花柱花】おしべ(黄色のやく)よりも、めしべ(やくの真ん中の花柱)が長い状態

②栄養が不足気味:【中花柱花】おしべ(黄色のやく)と、めしべ(やくの真ん中の花柱)が同じ長さの状態

③栄養不足:【短花柱花】おしべ(黄色のやく)より、めしべ(やくの真ん中の花柱)が短い状態

肥料不足や、日照不足、高温などで樹の勢いが弱ってきているパプリカは②③のような栄養失調状態になり、花に実がつかず落ちてしまうようになります。
追肥を施したり、プランターの場合は日当たりの良い場所に置き換えたりして、パプリカの健康状態を良くしていきましょう。

ピーマンの健康と開花位置

また、花が開いた時の位置も、健康状態の目安になります。

①健康:成長点(先端)から、10~20cmの位置で開花

②栄養不足:成長点(先端)から、5~10cmの位置で開花

③徒長気味:成長点(先端)から、20~25cmの位置で開花

収穫タイミング

パプリカの収穫タイミング

開花から40~50日で収穫時期となります。
実全体が色付いたタイミングで収穫しましょう。
ハサミを使ってヘタの上部分を切り取って収穫をします。

完熟する前に枯れてしまったら…
生育適温が高いパプリカは、寒い地域で育てると完熟する前に気温が低下して枯れてしまいます。
しかし、少しでも色付き始めた実があれば、収穫して室内で日光に当ててあげましょう。
うまくいけば追熟して、実の色が変化します。
また、緑色の未熟果もピーマンと同様に食べることができます。
※ピーマンより苦みは少な目です

パプリカの追熟

施肥量計算はこちら

肥料の与える量が分からないときは、
施肥量計算を行えるシミュレータで調べてみましょう。

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