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水分が多く赤くて甘いしゃりしゃりとした果肉が特徴の、夏の代名詞「スイカ」。
スイカは根が弱いため、種から育てる場合は直播(育苗はせず、直接畑やプランターの土に種をまくこと)が基本となります。今回は、スイカを苗から育成する方法をご紹介します。
原産地がアフリカであるスイカは、高温乾燥を好む植物です。
そのため日本の梅雨時期はスイカにとって非常に厳しい環境になります。
この時期はトンネルをつくって雨を避けるか、マルチを敷いて土壌中の水分が過多にならないよう対策します。
最適な土壌pHは6.0~6.5です。
酸性土壌に傾き過ぎないように苦土石灰や土壌pHバランス材※₁などでpH調整することを忘れないようにしましょう。
※₁土壌pHバランス材は『自然暮らし』の商品です。
スイカは夜間15℃前後、日中は25~30℃が生育適温です。
4月~5月になるとホームセンター等に苗が出回ります。
4月はスイカにとって気温が低いため、25~30℃になるようにトンネルをつくって保温する必要があります。
スイカは病害への抵抗を高めるため、「接ぎ木」苗を使用することが一般的です。
本葉に厚みがあり、茎がしっかりとしていて徒長していないものを選びましょう。
また、プランターで栽培する場合は、小ぶりの小玉スイカを選びます。
土壌のpHを調整し、有機物でふかふかにしつつ初期生育に必要な栄養を準備します。
・pHの調整に苦土石灰または土壌pHバランス材※₁、堆肥または腐植資材リフカ※₂を植え付けの2週間前に土に混ぜ込む。
・元肥と副資材(ミネラル材、アシスト材)は1週間前に混ぜ込んでおきます。
※プランター栽培で培養土にあらかじめ肥料が入っている場合は、元肥は与えずに副資材(ミネラル材、アシスト材)のみを与えます。
※₁土壌pHバランス材※₂腐植資材リフカは『自然暮らし』の商品です。
元肥の施肥量計算はこちら
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プランターに長い支柱を立て、あんどん状につるを這わせる「立体栽培」にすることで、畑ほどの面積がなくても栽培できます。
スイカは根張りが良いため、プランターは40cm以上の深さがあるものを選びましょう。
①底石用の軽石を入れ、「土壌の準備」で調整した培養土をプランターの8分目まで入れます。
②スコップで穴を掘り、苗を植え付け、根元の土を軽く押さえます。
③鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと水を与えます。
プランターの四隅に支柱を立て、10cmごとに紐を巻き付けてあんどん状にしておき、つるが伸びてきたら誘引します。
実ができたことを確認したら、ネットで果実を吊るします。
「土壌の準備」で土壌を調整しておきます。
①畝をつくり、黒マルチで覆います。
※黒マルチの代わりに稲わらを敷いてもOKです
②株間を80cm以上開けてスコップで穴を掘ります。
③苗は浅く植え付けます。
※定植後、畑が乾燥している場合は水をたっぷり与えます。
④気温が低い4月~5月半ばまでは、トンネルをつくって保温します。
土の表面が乾いたら、気温が低い時間帯を避け、たっぷりと水を与えます。
追肥は植付から20~30日後に1回、その後20日後にもう1回、様子を見ながら与えます。
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本葉が6~8枚付いたら、親づるを摘芯をします。
大きな子づるを4本残して、他は摘み取り、着果させます。
12節目まではスイカの肥大が良くありません。12節目までの雌花は取り除いておきましょう。
スイカは寒さにさらしたまま栽培すると、着果不良や収穫時期の玉割れを引き起こしてしまいます。
気温が10℃以上で、地温が15℃以上の環境で植付をしましょう。
4月のまだ寒い時期は、マルチや稲藁を地面に敷き、トンネルをつくって温度を高めます。
スイカは同じ株に、「雄花」と「雌花」が存在します。
通常、自然に受粉して雌花の元が膨らみ、スイカになります。
さらに実付きを良くする場合は、朝(9時まで)のうちに雄花の雄しべを雌花の雌しべにこすりつけましょう。
※12節目まではスイカの肥大が良くないため、13節目以上の雌花を受粉させましょう
人工授粉を行うことで、結実する確率を上げることができます。
「雄花」と「雌花」の見極め方は、花の付け根が膨らんでいる方が「雌花」、膨らみがなく中央が黄色の雄しべを持つ方が「雄花」です。
〇節目とは?
茎上で葉が付く部分を指します。一番最初の本葉を1節目として数え、12番目に付いた本葉を12節目とします。
スイカは受粉した日が分かっていれば、おおよその収穫日を予測することができます。
受粉日はメモやカレンダー、タグなどにしっかり記録しておきましょう。
※逆に、受粉した日が分からない場合、収穫の見極めが難しくなります。
【受粉から収穫日までの目安】
大玉のスイカ…45~50日
小玉のスイカ…35~40日
が目安になります。
受粉から収穫日までの目安は、苗を購入した際にラベルに記載されている場合があるので要チェックです。
地面に接地している部分は日光が当たらず、色が薄く果肉の熟度が遅れ、さらには形が悪くなることがあります。
実が15cmほどの大きさになったら、回転させて地面に付いていた部分にも日が当たるようにしましょう。
収穫までに2~3回繰り返すことで、まんべんなく日に当てることができます。
施肥量計算はこちら
肥料の与える量が分からないときは、
施肥量計算を行えるシミュレータで調べてみましょう。