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葉面散布は、スプレーや噴霧器などに肥料や栄養素を水でうすめた溶液を、植物の葉に散布してあたえる技術です。この方法は、植物の葉から直接的に栄養素を吸収させることができるので、肥料や活力剤などを土壌にあたえる方法よりも、すばやく植物に栄養を供給することができる点が優れています。
植物の葉は吸水ができる
植物の葉は「気孔」と呼ばれる小さな開口部を持っています。植物は、光合成や呼吸で二酸化炭素や酸素を使用・発生していますが、「気孔」を通して二酸化炭素などのガス(空気)の交換を行っています。また、水分を放出する蒸散も気孔を通じて行い、葉面の温度調節にも役立っていますが、気孔の開閉により、栄養素や水分を効率的に吸収する役割も果たしています。スプレーなどで葉面散布をすると、植物の葉の表面に微細な液体粒子が付着して、葉面の気孔を通じて内部に吸収される、という仕組みになっています。この気孔は葉の表面よりも裏面の方が多く存在しています。
葉面散布の最大のメリットの一つは、すばやく植物に栄養補給ができる点です。植物は気孔を通じて葉から直接水や栄養を吸収することができるため、必要な栄養素を素早く取り入れることができます。これにより、根からの吸収に時間がかかる場合や、根の状態が悪い場合でも、植物が迅速に必要な栄養を得ることができます。特に、成長期や高温期、厳寒期、剪定後など植物にストレスがかかる状況下で、すばやく栄養補給をさせたい場合に非常に有効です。
葉面散布の大きなメリットの一つとして、栄養を直接葉に供給できる点が挙げられます。土壌を介さずに、植物の葉の表面から必要な栄養素を直接吸収させることで、効率的かつ迅速な栄養補給が可能となります。特に、根からの吸収が困難な状況や、土壌の栄養分が不足している場合にも効果的です。
葉面からの栄養吸収は根からの吸収に比べて速やかであり、特に緊急時の対応として有効です。例えば、急激な環境変化や病害虫の発生などで植物がストレスを受けた場合、葉面散布によって迅速に栄養を補給し、そのストレスを軽減することが可能です。これにより、植物の回復力が向上し、病害虫に対する抵抗力も強化されます。
また、葉面散布は特定の栄養素をピンポイントで供給することができるため、土壌全体に散布する必要がなく、より経済的で環境にも優しい方法と言えます。土壌への過剰な肥料散布を避けることで、土壌汚染や地下水汚染のリスクも軽減されます。
葉面散布は、液体肥料(液肥)を霧状にして葉に直接噴霧するため、土壌を介さずに必要な栄養素を葉から直接供給させることができます。植物の葉に吹きかけることで効果が出るので、土を使わない「スポンジ培土」や「ハイドロカルチャー栽培」にも使用できます。またスポンジ培土やハイドロカルチャーのハイドロボールに肥料が残ることで発生する「藻」のリスクも少なく、スポンジなどを汚さず植物に栄養を届けることができます。
葉面散布の大きなメリットの一つは、植物の根の状態に左右されにくい点です。地上部で栄養を直接吸収させることができるので、根が病気やストレスで機能低下している場合でも、植物全体の健康を維持しやすくなります。例えば、過剰な湿気や乾燥、土壌の貧弱さ、あるいは病害虫によって根がダメージを受けた場合でも、葉面散布を行うことで迅速に必要な栄養素を供給できます。
さらに、葉面散布は根からの吸収が困難なマグネシウム、もしくは鉄やマンガンなどの微量要素を供給するのにも適しています。たとえば、鉄やマンガンなどの微量要素は、土壌条件によっては植物が吸収しづらい状況になることがありますが、葉面散布ならばその影響を受けないので微量要素をすばやく植物に補給させることができます。
葉面散布のもう一つの利点は、根がこれから発達する若い苗や、植え替えや移植直後の植物にも効果的である点です。これらの段階では、根が十分に発達していなかったり、根が植え替えでダメージを受けていたり、根からの養分吸収がしづらい状況になっています。葉面散布であれば根の状況にかかわらず、葉に直接栄養素を補えることができるので、若い苗の生育サポートや植え替え後の順調な成長をサポートすることが可能です。
植物の成長サイクル
葉面散布の効果を最大限に引き出すためにも、葉面散布を植物の成長サイクルに応じて行いましょう。例えば、成長期や開花前など、植物が栄養を最も必要とするタイミングで散布することで、吸収効率が高まります。
時間帯
葉面散布を行う時間帯も重要です。一般的には、早朝や夕方の涼しい時間帯が最適とされています。夏の真昼の高温時には、葉面散布で与えた水分が高温になり葉を傷めるおそれがあるため、散布は控える必要があります。
天候
室内の観葉植物の場合はそれほど影響を受けませんが、屋外の草花や野菜などに葉面散布を行う場合の天候は、穏やかで湿度が適度に高い日が理想的です。逆に、雨が降る前や風が強い日を避けて散布しましょう。雨によって散布した養分が洗い流されたり、風で散布駅が飛ばされたりしてしまう恐れがあるためです。
頻度
葉面散布の頻度も重要です。過剰な散布は植物にストレスを与え、逆に成長を阻害することがあります。適切な頻度は植物の種類や成長ステージによるため、葉面散布をする前にあらかじめ調べておきましょう。一般的には、1~2週間に1度程度の散布が適切とされていますが、植物の反応を観察しながら調整することが重要です。
細かいミストで葉の裏面にも散布する
植物の葉の気孔はとても小さいので、水分や栄養素が気孔から取り入れやすいように、葉面散布をする場合は細かいミストがでるスプレーや噴霧器で散布すると、葉からの吸収効率が向上します。また、植物の気孔は葉の表面よりも裏面に多く存在します。葉面散布をする場合は表面だけでなく裏面もしっかり散布しましょう。
濃い方が良く効くと考え、過剰な濃度で葉面散布をすると、逆に散布した葉から葉焼けを招いてしまうことがあります。葉面散布をする場合はメーカーが推奨する使用量や希釈倍率を守ることが大切です。
葉面散布に使用する液体肥料(液肥)の成分は、植物の種類や生育ステージに合わせて選ぶことが基本です。例えば、成長期には窒素を多く含む肥料が効果的で、開花期や結実期にはリン酸やカリウムが重要です。また、微量要素も植物の健康を維持するために欠かせません。鉄、亜鉛、銅、マンガン、ホウ素などの微量要素やマグネシウムは、植物の光合成に関与し、欠乏すると生育不良を引き起こすことがあります。また金属イオンを植物が吸収しやすい形にした「キレート化」された微量要素が含んだ液体肥料を使用するのも良いでしょう。
アミノ酸やホルモン類の添加も効果的です。アミノ酸は植物のタンパク質合成を助け、ストレス耐性を高める効果があります。ホルモン類、特にオーキシンやサイトカイニンは、植物の成長や発根を促進します。これらの成分を適切に組み合わせることで、葉面散布の効果をさらに高めることができます。
カルシウムが不足すると発生する「尻腐れ」
野菜栽培においては、カルシウム不足が「尻腐れ」と呼ばれる問題を引き起こすことが知られています。カルシウムが不足すると、細胞壁が弱くなり、果実が成長する過程で組織が壊れることがあります。この結果、果実の先端部分が壊死するため、トマトやナス、ピーマンでは果実の先端部分が黒く変色し腐敗します。壊死した尻腐れ部分には、病原菌が侵入しやすくなるため、病害の発生にも注意が必要です。尻腐れの発生は、果実の外観品質を著しく低下させるため、大きな問題になっています。
葉面散布でカルシウムを迅速に供給
カルシウムは細胞壁の強化や細胞分裂の促進に寄与し、果実の品質向上や病気への耐性を高める効果があります。しかし、土壌からの供給だけでは不十分な場合が多く、効率的な吸収を確保するためには葉面散布が有効な手段となります。
カルシウムの葉面散布は、植物が直接葉から栄養分を吸収するため、速やかに効果を発揮します。特に開花期や果実形成期のような成長が急激に進む時期には、カルシウム不足が品質低下や病気の原因となりやすいため、タイムリーな補給が必要です。葉面散布を行うことで、土壌のpHやその他の環境条件に左右されることなく、効率的に届けることが可能です。
葉面散布肥料は、そのまま使えるストレートタイプのものと原液を希釈する水でうすめるタイプがあります。原液の液体肥料を水でうすめて使用する場合は、商品の説明書をよく読み、葉面散布に適切な濃度に水で希釈します。葉面散布は葉に直接肥料を散布するため、液肥を土にジョウロなどであたえる時よりも薄い濃度になっています。濃い濃度で散布してしまうと葉焼けの原因になるので、希釈濃度には十分ご注意ください。
希釈したら、スプレーボトルや噴霧器で細かい霧状にして、葉全体に行き渡るよう均一に散布します。特に葉の裏側にも栄養が届くように心掛けることが重要です。葉の裏面には気孔が多く存在し、これらを通じて養分が効果的に吸収されるためです。
葉面散布に特化した肥料「水でうすめてミストする肥料」シリーズ
葉から直に栄養を与えることで葉が美しく健康で元気になり、植物が持つ本来の美しさをより引き出すことができます。
使い方は簡単、ご家庭の霧吹きに本商品を付属のスポイトで2~3滴垂らすだけ。
あとは霧吹きで植物の葉の表裏にまんべんなくシュッと吹きかけてください。
※霧吹きは付属しておりません。
こんな時にシュッと
■日頃の定期的な健康維持に
■室内に置いているのに乾燥しがち
■日当たりが良くない
→適度な保湿と補助的な栄養補給ができます
→光合成を活性化させます(水でうすめてミストするサプリ)
■樹形を維持させながら育てたい
→うすめの栄養なので様子を見ながら調整
→多肉植物や塊根植物など栄養を多く必要としない植物の管理にもおすすめ
■暑さ、寒さで植物の調子が良くない
■最近植え替えをしたばかり
→根が活動低下しているので葉から栄養補給
ご自身のスタイルに合わせて、3種類のタイプから選べます。
自然暮らし編集部がおすすめする葉面散布にも使用が簡単な液体肥料「水でうすめる有機液肥」
「水でうすめる有機液肥」は葉面散布でこんなメリットがあります。
ワンプッシュで簡単計量&希釈できる便利な液体肥料
キャップ計量では1mlのようなほんの少しの計量が難しい、キャップ1杯では液肥が必要以上に大量にできてしまう…など、計量への悩みが多くありました。さらには計量中に液だれして手が汚れたり、その液が結晶化して締まりにくくなったり…といった、キャップならではの問題も。
プッシュ式の「水でうすめる有機液肥」であれば、ワンプッシュするだけで1mlの有機液肥が出てくるので、誰でも簡単に計量ができます。植物毎の規定回数をプッシュすれば、あとは水でうすめて植物にあげるだけ。液だれの心配もなければ、キャップが締まらないといったトラブルも起きません。
有機由来のアミノ酸、キレート鉄を配合
有機由来のアミノ酸を含有しているため、植物の葉茎・果実・根の生育を速やかに促すことができます。植物の光合成に大切な成分「鉄」を、吸収しやすい「キレート鉄」の状態で与えることができるので、光合成を活性化して丈夫な植物へと育てます。
様々な植物に使用できる
草花、花木、果樹、芝、観葉植物、多肉植物、果菜、根菜、芋豆類、葉菜、ハーブ類など、様々な植物に幅広く使用可能です。
葉面散布に使用する場合の希釈方法と散布頻度
葉面散布で使用する場合は、液肥として使用する場合の2~3倍に薄めてご使用ください。
例)液肥の場合、水1Lにワンプッシュ→葉面散布の場合、水2~3Lにワンプッシュ
使用頻度は1~2週間に1回を目安に、様子を見ながら与えてください。
葉面散布は、野菜や観葉植物はもちろんのこと、花や果樹、花木や芝生にも応用できる肥料のあたえ方です。少し難しいように感じるかもしれませんが、葉面散布で植物が元気になっていく姿を見ると植物の栽培や育成スキルが一段階ステップアップしたことを実感できるはずです。ぜひ実践してみてください。
自然暮らし編集部
自然暮らし編集部は、植物や肥料のプロのライターチームです。
植物・野菜・肥料の使い方について、専門家からの知識やノウハウを発信していきます。
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